今月も残すところ、あと10日余りになり、採集、果皮の乾燥予措、運び込み、選果、木箱への移し替え、貯蔵庫の棚への差し入れなど、作業に追われております。採収は天気がよければ、来週には一応完了できそうです。一応、と言いましたが、若い樹(7,8年生まで)の果実は採収せずに残してあります。糖度も高めになってきて、若木特有の大きな果実も多いのですが、古樹と違って、まだ少し果皮が幾分厚いように感じますので、成木の収穫が完了した後に混ざらないように取り入れて、大手の取引先にジュース用として引き取ってもらうことになります。デビューするまではもう少し待たねばなりません。
昨日、仲買関係の方が農園まで来てくれました。聞きますと、今週からポンカンを販売するところが出てきた、と。 む?む?むっ! 地域や農地、系統などによって差はあるのでしょうが、またしても、旬を無視した販売競争が始まっているようです。果物は出始めに高値で取り引きされることが多いのですが、無理をして早く出荷しては果物本来の味が伝わりません。食べていただく消費者の方々は言うに及ばず、生産者にもプラスにはならないと考えています。過去を振り返れば、こぞってポンカンを植えて大生産地となった県が評価下落(=価格下落)の煽りを食って撤退し、他の品種に切り換えた例もあります。栽培に適した気温の不足もあったのでしょうが、施設、設備投資の問題もあり、当事者の方々が味わうことになった苦労を思うばかりです。
当地では、近年、他業種からの若い世代がポンカン園を引き継ぐ動きが出てきて、貯蔵庫を建てたり、機械類をそろえてゆく姿を見ていると、頼もしく感じます。しかし、中には、準備不足のままポンカンに手を出し、この時期になって、採集用コンテナを貸せ、を言ってくる強者もいるとのこと。これから先の追熟にまつわる作業や必要な設備で苦労することが心配されます。ポンカンの本来の味を伝えてくれるようになることを願うばかりです。
さて、生産者側の話ばかりをしてしまいましたが、お客さま(消費者)側の話をさせていただきましょう。昨シーズンは開園以来の不作で、『食べチョク』での販売も断続的かつ短期間のものとなりました。商品も、キズ有りのみ。農薬を使わないので多少のキズを当然のことだとしてご承知くださっていることに感謝する次第です。お客さまにはしっかりと味の出た果実をお届けしたつもりですが、コメントが返ってきました。「少し柔らかくて、新鮮さがなくて、残念です。」との趣旨でしたが、そのコメントを読んで、つい腕組みをしてしまい、添付された写真を見て、さらに「うーん」と唸ってしまいました。「この隔たりをどうすればいいのかしらん。」 果皮は光を反射してツヤの良さが映っています。お客さまの指摘は、やわらかさと新鮮さ、です。私たちがこだわっている採収後の予措と追熟は、果皮の水分を減じて果肉の質を維持し、甘さを出し、適度の酸を維持することです。その結果として、果皮はしんなりとした張りができて光沢が出てきます。湿度の調整役も木箱が果たしてくれるので、多くの労力をかけてコンテナから敢えて移し替えて貯蔵するのはその為なのです。収穫したばかりのポンカンは果皮は固く、味もイマイチ、常温で保存すると果肉が水分を失いやすいのですが・・・。
さて、問題は、「新鮮さと追熟」に象徴される消費者の方々と生産者の私たちの間にあるこの大きな乖離を解決しなくてはならないことですが、いったいどれだけ多くの方が一連の作業をご存じなのだろうか? 例えば、ポンカンだけでなく、不知火(デコポン)や文旦などには追熟が必要であることをご存じの消費者は全体の何パーセントいらっしゃるのだろう? 生産者にとっては当然なことでも、消費者にとっては初耳である、ということはいくらでもあって、それは当たり前のことのはず。私たち生産者がするべきことは、安全でおいしい果物をお届けすることと正直に接することによって、誤解や悪循環を断ち切ることだと考えます。都市生活者と田園生活者(何やら某氏の小説名のようですが)、消費者と生産者が”分断”されないように努力してゆこうと思います。かなり強引な文末になりましたが、そろそろ動き出しの時間ですので、続きはまた近いうちに。
宮嶋さま
いつもご利用いただきまして、また旬の時期までお待ちいただきまして、ありがとうございます。
これまで、3月にもご注文をいただいていたかと思いますが、冷温貯蔵庫をもう1ヵ所増設し、追熟後の新鮮さ(?)を保てるよう万全を期することにしました。3月末までは適度な酸を維持できるものと考えております。糖度計だけでなく、今シーズン導入した糖酸度計も力になってくれるものと思います。
「待つが辛いか、待たせるが辛いか。」という言葉を思い出しました。女優、檀ふみさんの父君の言葉ですが、なるほどと思いながらも、昨年とは異なり、平年並みの収穫量があるからこその悩みですので、大いに思案するつもりです。皆さんに待っていただくに値するポンカンを提供したいと思うところです。
コメントをいただきまして、ありがとうございました。頑張り甲斐になります。
ご無沙汰しております。アプリ利用でない為、ブログを拝読するタイミングがまちまちなのですが待つ楽しみと届いた時の喜びは格別です。
マルシェでお目にかかる日も心待ちにしております。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
ヒイラギさま
今晩は。ご無沙汰しております。
数日前に、申し込んでいたマルシェへの出店の確定連絡を頂いたところです。1月17、18日から2週間ごとに計3回の6日間、伺う予定です。昨シーズンはポンカンも小夏もほんのわずかな収量で伺うこともできませんでしたので、お目にかかることができれば、大変うれしく存じます。お嬢様もお元気でしょうか。同じ年に家族を見送り、お話をさせていただいて以来、長いような、短いような時間が経ってしまいました。
ここのところ、多くの方々から電話を含め、連絡を頂くことが多く、苦手なブログでの発信に努めておりますが、何からお伝えすればよいのか、迷うことばかりです。昨年は秋口まで体調を崩すこと(今思えば、熱中症の繰り返しだったようです)が多かったためご容赦願ったのですが、今年もご訪問のお誘いを怠ってしまいました。マルシェなどでヒイラギさまを始め7組8人の方々に「どうぞお出で下さい。」とお約束をしたにも拘らず・・・。口先だけのお誘いになってしまい、申し訳ありません。何のおもてなしもできませんが、よろしかったらお出で下さい。農園をご覧いただくことは消費者と生産者の距離を縮める(私の野望、魂胆です)ことにつながれば、と思っております。親しくなれば、農家もより安全な美味しいものを目指すものとの考えです。
現在はポンカンや文旦の収穫から貯蔵庫に収めるまでの作業を繰り返しています。2月から4月までは不知火や試験栽培中の数種類の柑橘、小夏とセミノールの収穫を予定しております。お好きな時期にお出で下さい。
師走とは言え、走り回るのは法師のみならず。気温の上下も大きく、どこか落ち着きませんが、体調を崩されませんように。お会いすることを楽しみに致しております。ご連絡いただきまして、ありがとうございました。
ご丁寧に有難うございます。早々にお目にかかる機会を頂き、娘も喜んでいます。
こんにちは。
毎年楽しみにしております。
本物を届けるためのご苦労を思いますと本当に頭が下がります。どうぞご自愛いただき、よいお年をお迎えください。
えなさんさま
おはようございます。ご連絡いただきありがとうございます。楽しみに待っていていただけるのは私たち生産者にとってこれ以上のことはない、とてもうれしいことです。感謝いたします。これからもご期待に沿えるようなポンカンをお届けしたいと思います。
昨シーズンは、収穫量が極端に少なかったために10㎏箱を出品することができず、ご迷惑をおかけいたしましたが、今シーズンはより多くの皆さんに味わっていただけるのではないかと考えております。
今シーズンの出来は十分満足できるもので、例年以上の味を出してくれるのではないかと思いながら、作業に臨んでおります。26日現在取り入れておりますのは、2月後半から3月末までに冷温貯蔵庫から出荷する分ですが、酸の強さから判断しますと、蔵出しのころには丁度良い加減になるのではないかと思われます。
出荷開始を年内にはお知らせしようと考えておりますが、最も早く貯蔵庫に収めた果実もまだ果皮は固く、増してくるはず色の赤みもまだ不十分な段階です。糖度が高いので酸とのバランスが取れる頃には濃厚な味になるものと期待をしております。当初は、早めの出荷ができるのではないかと予想しておりましたが、例年と同じ1月10日前後の開始になりそうです。いずれにしても、年内にお知らせいたします。年内・・・今日を含めてあと5日・・・。頑張ります。
年末寒波がやってまいりました。寒暖差の大きい日々が続きますが、くれぐれもご自愛ください。来年もよい年でありますよう、念じております。ありがとうございました。
ご苦労様です。新鮮さというご意見は思うに早く食べたいという思いではないかと。ポンカンを美味しいとかんじる瞬間を待つというのも一つの楽しみでプロに任しては・・・・!