心ならずも値上げのお知らせです
2026/01/14
 一年前から思案しておりましたが、今シーズンのポンカンの価格を3kg箱、5kg箱、10㎏箱の全てにおいて、100~200円の値上げをさせていただきました。出品開始年から一昨年前までほとんど値上げをしていなかったと記憶しておりますが、現在の栽培法を続けるためには選択の余地が無くなりました。生産者として最も申し上げにくい値上げの話ですが、ご了承をお願いいたします。
 
 以下に値上げに至った原因を記します。

 ・資材の高騰
   天然系農薬、天敵利用の農薬、段ボール箱、機械類、修理費、光熱費(三相200V使用)など。

 ・人件費 
   当農園の紹介欄にも載せておりますが、ポンカンやデコポン、文旦などに欠かせない追熟を、当園では木箱に収めて専用貯蔵庫で行います。果実は採収直後に果皮の水分を減らす(後の品質保持に必要)ために、コンテナのまま数日間の乾燥予措を施した後、サイズ別選果をします。そのあとで約一ヶ月の追熟期間に入るのですが、近年はコンテナのまま貯蔵するのが主流になっています。木箱に移し入れる作業から貯蔵庫の棚に運び上げるまでの作業が負担になることや、多くの木箱や設備の整備に費用が掛かることなどがその理由だと思います。作業のたびに果実の入った重いコンテナや箱を移動させる必要がありますので、多くの労力と時間がかかります。貯蔵法によって味にも大きな差が出ますが、労力、経費にも大きな差が出ます。経営だけを考えれば、除草剤や化学系農薬で害虫をやっつけて、キズのない果実を採収し、市場価格の高い出始めを狙って、できるだけ早く出荷することが最善の策です。現にその通りに経営をする農家もあるようです。昨日も集荷場を除くと、農場から直行したかと思うような果皮の硬いピカピカ新鮮果実の集団が見受けられました。引き取り業者は果皮の硬い果実の方が新鮮さが感じられて好ましいと言います。これでぽんかんの評価を回復できるのか? 疑問です。 前々号で申し上げた 味か経営か の選択の時代になっています。
 写真を掲載しましたが、当農園の方針と作業過程の大切さを理解してくれている方々が、年末でも待ったなしの作業を大晦日まで続けてくださいました。その労苦には賃金アップで応えたいと思います。
 
 ・新たな冷蔵施設の増設、農道の新設、など
   追熟や貯蔵をする際に、品種や時期によって冷温庫の温度が異なります。例えば、ポンカンとレモンを同じ温度では貯蔵できません。また、春から夏にかけては、冷温貯蔵庫→作業場→冷温貯蔵庫 と、余った小夏などを移動させますが、適温の場所で保存しなければ、温度に敏感な果実の品質は低下します。作業場に大型冷蔵庫を設置することによって、労力と人件費を省き、品質をより長く維持できるものと思います。


 『食べチョク』に出店するにあたり、味と安全性を重視すること以外に、送料を含めた総額を小売店の店頭価格よりも低く抑えることを念頭に置いてまいりました。同じランクの商品であれば、最も手ごろな価格にできている、との自負がありますが、今回の値上げもその範囲内で納めたつもりでおります。
 さて、物価高のニュースが日常ごとになっている昨今ですが、そのしわ寄せを強く受けているのが大家族の方々ではないかと感じています。値上げをしておいて、大きな声で言えるようなものではありませんが、大家族様向けの一部の商品を少々値下げして出品させていただきます。十分な数量の追熟を待って10㎏箱で出品いたします。せめてもの罪滅ぼし?です。

 こんな時節に、「まるしょう農園、お前もか?」の声が聞こえてきそうですが、味と安全性を確保するためには避けられなくなりました。やむを得ない状況ですので、ご理解をお願いいたします。

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