寺本果樹園の投稿一覧

お世話になります、島根県邑南町(おおなんちょう)の寺本果樹園の寺本直人です🧑‍🌾いつもありがとうございます!
農作業より報告書類の方が100倍疲れる!!!!頭使う作業ってなんであんなに疲れるんですか…?🤔


さて、今日は「『心を動かす』が人生のテーマ」についてお話しさせてください。


【お知らせ】
2025年産寺本果樹園のイチゴ、ご予約受付中です🍓

実は、寺本果樹園のイチオシはイチゴなんです!厳しい寒さと腰まで積もる豪雪を乗り越えたイチゴは、おいしさと香りがギュッと詰まって格別な味です✨

邑南町のお店や畑で、またオンラインでもお買い求めいただけます!


【「おいしい」を超えた言葉たち】
最近、イチゴをご購入いただいたお客様から、本当にたくさんのご感想をいただきます。

「イチゴでこんなに感動したのは初めて!」
「これまで食べたイチゴで一番おいしかったです!」

農家として、これほど嬉しい言葉はありません😁
「おいしい」と言ってもらうために、毎日必死になって働いているわけですから👍

でも、最近いただく言葉は、単なる「味の感想」を超えている気がするんです。

特に嬉しいのが、『大切な人の、大切な日』に寺本果樹園を選んでくださる方が急増していることです。

メッセージを見返すと、こんな言葉が溢れています。

「かわいい孫のお誕生日に贈りたいんです」
「友人の出産祝いに、寺本さんのイチゴを😆」
「学生時代からの親友の誕生日に渡したくて…!」
「大手術を乗り越えたペットが元気になった記念日に…」
「家族の面会に、せっかくだから寺本さんのイチゴを持って行きます」

…もう、数え出したらキリがないくらいです。

人生の節目、命の誕生、回復の喜び、大切な人との再会。
そんなかけがえのない瞬間に、僕たちのイチゴがお供させてもらっている。

ただの「農産物」として消費されるのではなく、誰かの幸せな時間の真ん中に置いてもらえている。

寺本果樹園は、そんな風に信頼していただける農園に成長できたんだなと、しみじみと感慨に浸っています。


【受話器越しの「熱量」】
さらに驚くことに、最近はメッセージだけでなく、「直接お電話」でご感想をいただくことも増えました。

「もしもし、寺本果樹園です」と出ると、
「あの! 寺本さんのイチゴ食べたんですけど! おいしすぎて電話しちゃいました!」
と、興奮気味に伝えてくださるんです。

これって、すごくないですか?

今の時代、知らない番号(しかも農家)にわざわざ電話をかけるって、結構勇気がいることだと思うんです。
(僕はめちゃくちゃ勇気を出して電話します😂)

「忙しいかな?」「迷惑かな?」って考えちゃいますよね。

でも、それを乗り越えてまで伝えたいと思ってくれた。
それだけの『熱量』が、寺本果樹園のイチゴで生まれたということ。

受話器越しにお客さんの興奮や喜びがダイレクトに伝わってきて、僕も「うわー!ありがとうございます!!」と一緒になって喜んでしまいます。

本当にめちゃくちゃ嬉しいです!!


【25歳で気づいた「生きるテーマ」】
ここで少し、僕の個人的な話をさせてください。

実は僕には、生きていく上で掲げている一つのテーマがあります。

それは、
「出会った人の心を動かすこと」
です。

偉そうに聞こえるかもしれませんが、昔からそう思っていたわけではありません。
むしろ25歳くらいまでは、そんなこと微塵も考えていませんでした。
心のことなんて全くわからないまま過ごしていました。

でも、野菜農家として挫折し、人生を見つめ直した25歳の時。
初めて『心』というものを意識し始めました。

言語化して、自分の中に落とし込むようにしました。

やっぱり、僕たち人間には肉体があって、そして「心」があります。
AIやテクノロジーがどれだけ進化しても、ここだけは違います。

正解や不正解も大切です。
理論や理屈も、経営には絶対に必要です。

でも、やっぱり人間である以上、一番大切なのは『心』なんじゃないか。

誰かと出会った時、何かを届けた時。
その人の心が「ふわっ」と温かくなったり、「ドキッ」と高鳴ったり、涙が溢れたり。

そんな風に、「人の心を動かせるような人間になりたい」。
それが、僕の人生の目標であり、テーマになりました。


【ただの農業から、「人としての営み」へ】
今年のイチゴ販売を通じて、僕はその目標に少し近づけたような気がしています。

「おいしい」「感動した!」という感想から、「あの人のプレゼントに」「大切な人の贈り物に」という信頼へ。

これは、寺本果樹園が作ったイチゴが、単なる「甘い果実」という物質を超えて、お客さんの『「心」に届いた証拠』だと思うんです。

お孫さんを想うおばあちゃんの心。
親友を祝いたい友人の心。
ペットの回復を喜ぶ飼い主さんの心。

その「心」と「心」を繋ぐ架け橋になれたこと。
「僕がなりたかった僕」に近づけたこと、とても感慨深いです。

ただイチゴを作って売るだけの「農業生産」から、人の心を動かすような「人としての営み」へ。
そこに一歩近づけたことは、大きな成長であり、喜びです。

これからも僕は、この感慨深い成長を忘れません。

食べた瞬間に、贈った瞬間に、誰かの心が震えるような。
そんな「心を動かすイチゴ」を作り続けられる人間になれるよう、頑張ります。

皆さんの大切な日に、寺本果樹園を選んでくれて、本当にありがとうございます。


というわけで、「『心を動かす』が人生のテーマ」というお話でした!


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お世話になります、島根県邑南町(おおなんちょう)の寺本果樹園の寺本直人です🧑‍🌾いつもありがとうございます!
今季1番のどえらい大雪でした☃️☃️☃️おそらく今季最後の雪だと思うんだけど…


さて、今日は「イチゴは絶好調でも、僕が今怯えていること。」というお話をさせてください。


【お知らせ】
2025年産寺本果樹園のイチゴ、ご予約受付中です🍓

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【絶好調!…の裏にある「違和感」】
ありがたいことに、今年のイチゴは去年より収穫量も増えているし、お客さんの反応もすこぶるいいです。

計算したところ、去年の同時期と比べて可販果収量(廃棄を引いた売れるイチゴの収量)は『2.99倍』とすこぶるいい調子です。

さらに「おいしい!」と言っていただけて、余ることなく売れている。どころか、足りないくらい。

経営的には「万々歳」の状態です。
でも、毎日ハウスに入ってイチゴを見ている僕の心は、実はちょっとザワついています。

課題というより、”怯え“に近い感覚です。

それは、
「なんとなく、イチゴの株が弱っている雰囲気がある」
ということ。

これ、毎日見てる人間にしかわからないレベルの話で、雰囲気でしか語れないんですが…。
なんとなくイチゴに元気がないです😮‍💨

葉っぱに、ピン!とした「ハリ」がないというか。
古い葉っぱが茶色くなったり、ボロボロになったりするスピードが、いつもより早い気がするんです。

人間で言うなら、寝不足が続いて肌のツヤがなくなってきた、みたいな感じでしょうか。

「これ…かなり無理してるんじゃないか?」
そんなイチゴからの無言のサインを感じて、ヒヤヒヤしています。


【「1℃」の攻防戦】
原因は多分、この寒さと日照不足です。
環境として、今のイチゴにとっては過酷すぎます。

特に心配なのが“地温(土の温度)”です。

これ、僕が習った植物生理学の数字なんですが、
• 13℃:水を吸い始める
• 15℃:窒素(体を作る主食)を吸い始める
• 18℃:ミネラル(味や花を作る成分)を吸い始める
と言われています。

で、今のうちのハウスの地温を測ると……14℃なんです。

水は吸えてる(13℃クリア)。
でも、体を維持する「窒素」を吸うための15℃には、あと『1℃』足りない。

もちろん、温かい井戸水をあげたり、吸収しやすい液体肥料を使ったりしてるので、イチゴの姿を見る限り「窒素不足(色が薄くなる)」にはなっていません。
多分、ギリギリ吸えてはいるんだと思います。

でも、地温が15℃を下回っている以上、安心はできません。

「今は体内の貯金(栄養)を切り崩して耐えているだけだったらどうしよう?」
「このまま体力を使い果たした時、ガクッと倒れてしまわないか?」

今はいいけど、3月あたりからガクンと調子が悪くなってしまう。収穫量も味もボロボロになってします。
そんな最悪のシナリオが頭をよぎって、毎日イチゴと地温計と睨めっこしています。


【毎日息が詰まってるし、毎日ビビってる】
ここ最近は、ずっと不安な気持ちが心の中を占めています。

今はいいけど、今のイチゴの調子だとどこかでガタがきそう。

それ以外にも、イチゴの収量が増える春先からの販売先に悩んでるし、ここ最近の大雪による配送の影響も悩んでるし、イチゴの収穫量が上手く読めなくてお客さんの注文量とのバランスにも悩んでる。

もっと大きいところで言えば、寺本果樹園の人員が足りなくて未来への打ち手を打っていきたいのに時間が足りない、「これから規模拡大するのはいいが売り先がない」といったことも悩んでます。

毎日毎日、なんとか『その日の仕事』をクリアするのに精一杯です。
未来への不安がドスドスと足音を立てて近づいているのが分かってるのに、中々対策が打てなくて息が詰まります。毎日ビビってます。

でもなんとかするしかない。なんとかするしか。

「絶好調!」の裏側で、毎日ビビりながら生きてますよ〜というお話!


というわけで、「イチゴは絶好調でも、僕が今怯えていること。」というお話でした!


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お世話になります、島根県邑南町(おおなんちょう)の寺本果樹園の寺本直人です🧑‍🌾いつもありがとうございます!
最近仕事始めを1時間早めて、休憩時間を1時間無くして、計2時間仕事の時間を増やしました。しっかり働くとしっかり眠れることに気づきました😂


さて、今日は「やめる技術は、やめるまでやらないと身につかない」というお話をさせて下さい。


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【徹底的にやった結果、『やめる技術』が身についた】
前回の記事で「やめることもまた技術のうち」と書きました。
無駄なこだわりや作業を削ぎ落とす「引き算」が大事だと。

ですが、逆説的なお話になりますが、『やめる技術を身につけるためには、「徹底的にやる」しかない』と、これまでの経験で学びました。

僕はこれが、痛いほど身に染みた経験があります💦

野菜農家という職人を目指して20年間積み上げた結果、野菜農家も職人もやめた話です。


【野菜と共に生きた20年間】
何度もお話ししましたが、僕は元々「野菜農家」でした。

8歳の頃には両親の手伝いを始め、中学で本格的に家業のバイトを開始し、高校・大学で専門的に野菜について学び、20歳でプロの野菜農家になりました。

そして25歳まで続けました。

つまり、人生の約20年間、僕は野菜と共に生きてきたんです。

「栽培の職人」として、トマトやブロッコリー、キャベツやネギなどと向き合い続けてきました。

でも、僕はそれをやめました。
(※正確には「お休み」です!完全にやめたとは思ってません!全然諦めてない!)

なぜ、20年も続けた野菜を、職人の道を、やめようと思ったのか。

理由はシンプルで、かつ残酷でした。
「現代において、僕のやり方(単なる野菜栽培)では、生活できるほど儲けることができない」
という事実が、ハッキリとわかってしまったからです。


【「機能」だけでは勝てない時代】
僕の考えですが、野菜というのは「健康維持に必要な食べ物」、つまり"機能(健康食品)"を提供しているものだと思っています。

現代のような「物が溢れている時代」に、この「機能」だけを販売していても、大産地(北海道や九州県など)には絶対に勝てません❌

大産地は圧倒的な「生産量」「技術」「歴史」「ブランド」を持っています。
大産地なら、市場出荷でも十分に生活できる利益が出せるでしょう。

でも、大産地でもない、島根県の山奥のちっちゃな農家が同じことをしても、市場で生活できるほどの単価はつきません。

でも、当時の僕は若さゆえにこう思っていました。

「そんなことない!! 足りないのは僕の技術だ!! いいものをたくさん作って、市場出荷をガンガンやれば絶対にいける!!」

そう信じて、ガムシャラにやりました。

寝る間も惜しんで、技術を磨き、収量を上げることに命を燃やしました🔥
「僕ならできる」と信じて疑いませんでした。


【絶望的な数字のリアル】
その結果、どうなったか。
島根県で一人前とされるほどの技術(主に生産量)を身につけて、やっと見えてきた数字は『絶望的』でした。

当時の僕の皮算用(兼 実績)を大公開します。(ツッコミどころは許してください!)

・夏秋大玉トマト(10a栽培):収量10t × 単価300円/kg = 300万円
・春ブロッコリー(15a栽培):収量2.4t × 単価600円/kg = 79万円
・秋冬ブロッコリー(30a栽培):収量3.8t × 単価264円/kg = 100万円
(※邑南町は冬は雪で何もできないので、これが当時の限界です)

これらを全部足して、売上は479万円。
実際、野菜農家だった僕の過去最高売上は約500万円でした。

「おっ、500万なら悪くないじゃん?」
と思うかもしれませんが、これはあくまで「売上」です。「収入(手取り)」じゃありません。

ここから肥料代、苗代、資材代、燃料代、機械の減価償却費などを引きます。

仮にめちゃくちゃ上手く経営して、利益率が驚異の「5割」だったとしても、手元に残るのは250万円。

でも現実はそんなに甘くなく、実際の利益率は2〜3割。
実際、僕の手元には約100万円しか残りませんでした。

しかも、これは姉ちゃんがボランティアで手伝ってくれての数字です。

もし姉ちゃんに正当な給料を払っていたら?
赤字です。目も当てられません。


【死ぬ気で働いて、年収100万円】
毎日毎日、朝から晩まで泥だらけになって働いて、休みなんてなくて。
それだけやって、残るのが100万円。

「大規模化すればいいじゃん」という声もあるでしょう。
でも、田舎には人もいないし、まとまった土地もない。

何より怖かったのが、
「こんなに働いて年収100万円の僕が、従業員を雇って幸せにできるのか?」
ということでした。

人を雇っても、その人に十分な給料を払えない。不幸な人を増やすだけになる。

そんなリスクを背負ってまで大規模化する未来が、僕には見えませんでした。

こうやって徹底的にやり込んで、数字と向き合った時、僕は考えました。

「頑張っても頑張っても報われない世界で戦ってるな」

「このままこの世界で戦ってても、そう遠くないうちに(経済的に、あるいはメンタル的に)死ぬな」


【賭け】
ここで僕は究極の選択を迫られました。

A:このまま野菜農家を続ける → 間違いなくジリ貧で死ぬ。
B:全く違うこと(販売・果樹)を始める → 未知の世界で失敗して死ぬかもしれない。

どちらに転んでも「死」のリスクがあります。

でも、Aは「確定した死」に近い。Bは「未知数」だけど、生き残れる可能性がある。

「どうせどっちに転んでも死ぬなら、まだ生存確率が高い方にいこう」

そう思って、僕は野菜をやめて、販売(直売)と果樹(シャインマスカット)の道に進むことを決めました。

既存の戦い方(零細産地×安い野菜)は間違いなく死ぬ。
対して、シャインマスカットなら流行りに乗ってるし、何より「販売」には無限の伸び代があると思ったからです。


【「販売」という伸び代】
ですが、「販売(直販)」という未知の世界に希望がなかったわけではありません。

ちょっとわかりやすくするために、仮の点数をつけてみましょう。

当時の僕のスキルを点数化すると、こんな感じでした。
栽培:80点、販売:1点

栽培の80点を、90点、95点にするのは至難の業です。
しかも、仮に達成しても1.1倍程度にしかなりません。インパクトが小さい。

でも、販売は「1点」です。ほぼゼロです。
これを20点にするだけで、インパクトは20倍。
50点にできれば、50倍です。

全くやったことがない分野だからこそ、少し力をつけるだけで、そのインパクトは凄まじいものになると思いました。

販売への挑戦は伸び代しかない!!

それに、お客さんの反応も違いました。
野菜(機能)よりも、シャインマスカット(嗜好品・感動)の方が、直接買ってくださるお客さんの数が圧倒的に多く、反応も良かったんです。

「果物は甘くて美味しい分、売りやすい」
これが商売人としての僕の直感でした。


【徹底的にやったからこそ見えた「やめ時」】
こうして僕は、20年続けた野菜農家をやめ、職人をやめ、今のスタイルになりました。

逆に言えば、ここまで徹底的にやり込んで、数字を突きつけられて、限界まで足掻かないと、「やめる」という選択肢は見えなかったと思います。

覚悟を決めていなければ、「まだやれるはず」「努力が足りないだけ」「来年は良くなるかも」と、ズルズル続けて共倒れしていたかもしれません。

限界までやったからこそ、「あ、この壁は壊せないんだ。登るか、迂回するしかないんだ」と冷静に判断できたんです。

ただ、時に「やめる」という決断は『理由をつけて諦める』という形に姿を変えることもあります。
積み重ねるという時間も労力もかかる辛いことを、「これは戦略的にやめるんだ!」と理由をつけて逃げてしまえるからです。

その時には、
・「やめなければならない」と言えるほど積み上げたか?
・やめるための判断材料は揃っているか?また判断材料には数字や現実が伴っているか?
・自分が逃げたいだけではないのか?
と言ったことを考えてから「やめる・やめない」の判断をすればいい感じになると思います。

僕もまだ道の途中ですが、あの時のやめる」という決断が正解だったと証明するために、今日も泥臭く前に進みます。

『やめる技術』を身につけるには、やり続けるしかないです。
なので、今日もガムシャラにやり続けます💪


というわけで、「やめる技術は、やめるまでやらないと身につかない」というお話でした!
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