環境にも生産者さんにも優しい、新たな米づくり「乾田直播米」のすすめ
サスティナブルな「乾田直播」を知っていますか?

▲水田ではなく乾いた土から稲を育てます
新たな米作りが、だんだんと広がっています。
それが、田植えをせず種をまく注目の新技術 「乾田直播(かんでんちょくは)」 。
乾田直播とは、水田をいったん乾かした状態にしてから、稲の種もみを直播(じかまき)する栽培方法。
従来は苗を育ててから田植えをするため、乾いた田んぼに直接まく点が大きな違いです。この方法で生産者の労働や環境負担が軽減され、消費者である私たちにとっても将来的にメリットがある栽培方法だと言われています。
現場の生産者は、手間を減らしつつ品質を守り、持続可能な農業のために一歩ずつ前へ進んでいます。
私たちの食卓を守ることにもつながる、 サスティナブルな米作りをのぞいてみませんか。
嬉しい3つのポイント
1: 「環境にやさしい」お米

▲土から稲を発芽させて育てている様子
温室効果ガス(メタン)を大きく抑制
従来の栽培方法に比べて、水を張る期間を短くできるため温室効果ガス(メタン)の排出削減にも効果があります。
石川県で行われた実証実験では、乾田直播によってメタンガスが通常の栽培方法に比べ累計65%減(※1)という結果が出ています。水をきれいに
乾田直播は「代かき(※2)」を行わないため、春先に問題になる代かき濁水をほぼ出しません。
代かきをすると土中の泥が水に舞い上がり、濁水(にごった水)が排水路や川に流れやすくなります。土壌の肥料成分などが溶け出し、水質汚濁の原因になることも。濁水や過剰な栄養塩は、河川や湖でアオコの発生や生態系の悪化を招く原因にもなります。
代かきによる水質汚染を防ぐのも、乾田直播の魅力です。
※1 引用元「石川県農林水産研究成果集報 第 27 号(2025)」
『V 溝乾田直播栽培における水田からのメタン排出量の削減効果』
※2 代かきとは?
田植えをする前に田んぼに水を張り、土をやわらかくほぐして平らにする作業です。こうすることで水がもれにくくなり、苗がすくすく育ちやすくなります。
2:生産者にやさしい、「持続的なお米」

労働時間は約2割減
苗づくり・田植え・代かきが不要になる分、労働時間は約2割減!さらに、収穫期が10日〜2週間ほど後ろにずれることで、作業ピークの分散が可能に。結果としてお米の安定供給にもつながります。コストの削減
生産コストは10aあたり約1割減と言われています。苗箱や育苗ハウス、移植機の維持費などが不要になり、資材費・燃料費が減少します。また、機械化がしやすく、1ヘクタール(1万㎡)規模などの大きな区画の圃場や法人経営にも適しています。
生産者さんの高齢化が進み、担い手不足のいま、作り続けやすいお米は、今後ますます重要になっていきます。
3:「ふだんのお米と同じおいしさ」
<<炊き立てご飯の湯気が立ち上っていておいしそうな画像を入れる>>
環境や生産者さんにやさしいのはわかったけれど、やっぱり「おいしさ」も気になります。
淡泊であっさりした味わい
さらっとしていてあっさりした味わい。
おかずの味を邪魔せず、素材本来のおいしさを味わいたい料理などにぴったりです。粒立ちが良い
しっかりした粒感なので、チャーハンや丼物にも最適です。品種の特性がそのまま出やすい
育苗時の管理がなく、比較的シンプルな環境で育つため、品種本来の風味や特性が表れやすいのが特徴です。
乾田直播「ヒノヒカリ」の現地試験では、総合食味評価が改善傾向との報告が!年次・気象で差はあるものの、適切な管理で十分おいしくなることが分かっています。
「乾田直播」を行う食べチョクの生産者さん
食べチョクに販売している「乾田直播」を行う生産者さんをご紹介します。
秋田県 みずほガーデンさん
「世界中のみんなを笑顔にしたい」という想いで、秋田の美味しい農産物を作る生産者さん。田んぼに水位センサーを設置して水の管理をするスマート農業も取り入れています。
新潟県 戸頭農場さん
『土づくりは、農づくり。』を合言葉に、特にコシヒカリやこがねもちの栽培では、農薬を5割、化学肥料を5割削減しており、環境に優しい持続可能な農業を実践している生産者さんです。
長野県 細田農産さん
「農作物を生産する安曇野の人と環境を守ること」を理念に、化学農薬・化学肥料を極力使用しない栽培に心がけている生産者さん。自社のもみ殻と稲わら、米ぬかを発酵させたもみ殻堆肥で土づくりをして、自家製の有機ぼかしで作物を育てています。
愛知県 清須ライスセンターさん
栽培期間中農薬を一切使用しない、お米の栽培をしている生産者さん。米ぬかを田んぼに撒くことで除草をし、化学肥料を使わずに栽培しています。
兵庫県 森田農場さん
コウノトリが生息する自然豊かな場所で、一級水系の本流円山川の水源でお米を育てる生産者さん。"環境にやさしい製品作り"がモットーのRedox社の土壌改良剤や肥料を使用して、ていねいに稲を育てています。
岡山県 オノファクトリー.さん
「体に入るものだからこそ、こだわりを持って安心して食べれる美味しいお米を作りたい」という想いを持つ生産者さん。ワラ、籾がら、米ぬかなど、米以外のものを大地に還元した土作りや、籾種をお湯で消毒する温湯消毒を導入しています。
岡山県 ふるいち農園さん
岡山県で先祖代々から続く米と麦の生産者さん。作物が本来もつ力を最大限に引き出すことのできる栽培方法を日々研究しながら、環境に配慮した特別栽培米を生産しています。
鳥取県農事組合法人宮市さん
「自分たちの農地は自分たちで守ろう!」という目標を掲げ、鳥取県江府町・宮市集落の農業者の高齢化対策として設立された農事組合法人宮市。標高1200mに広がるブナの原生林に浸透した日本有数の天然水で特別栽培米を生産する生産者さんたちです。
ご紹介した生産者さんの商品はこちら
未来の田んぼを守る一票を。
ただ食べて消費するだけではなく、生産現場の保持や環境保護にも一役買うサスティナブルな「乾田直播」。
気候変動による不安定な生産や、生産者の後継者問題、コストの上昇など現在問題が山積みのお米の生産現場。さらに環境問題も子どもたちの未来に向けて考えるべき課題です。乾田直播は、そういった問題解決の糸口になると期待されています!
これからは未来につながる栽培方法を、新しい選択肢の一つに加えてみませんか?
乾田直播米を日常の“いつものお米”として選ぶことが、生産者さんの挑戦と環境に確かな後押しになります。気になる銘柄から、まずはお試ししてみてくださいね。
「乾田直播」を行う生産者さんにインタビュー
現在「乾田直播」を行っている生産者さんに、直接お話をお聞きしました。
乾田直播をはじめたきっかけや、乾田直播米を食べてほしい理由、普通のお米と比べて味わいに違いがあるのかなど、現場の声をお届けします!
インタビューは後日公開予定です、お楽しみに♪
食べチョクの取り組み

一部の販売店で価格高騰や在庫欠品が発生しているという報道が増えています。
農水省によると、昨年の猛暑の影響で販売できるお米の量が減少したことや、他の食料品と比較し値上がりが緩やかだったことなどが要因で、お米の需要が高まったことが予想されています。
その影響もあり、 食べチョクでは2024年7月のお米の流通金額が昨年対比1.5倍に増加しました。
より多くの方に生産者のこだわりのお米を楽しんでいただきたいという思いから、食べチョクユーザーからの評価が高いお米や定期購入ができる商品などをまとめた特集ページを開設しました。
「食べチョクアワード2023」を受賞した生産者のお米や令和6年産の新米予約商品、生産者直伝「お米の鮮度を保つための保存方法」や「おすすめな食べ方」などを紹介しています。
米農家さんに聞いた!<米から見た地球>

令和の米騒動はなぜ起きたのか。食べチョクに登録している約100軒の米生産者さんへのアンケートから見えてきた、地球環境の変化についてまとめました(2024年8月末時点)
食べチョク厳選!数量限定の新米食べ比べ便
▼【合計6kg】新米3種食べ比べセット(食べチョク公式)【限定100セット】

食べチョクで大人気の生産者から届く、厳選した新米3種類を食べ比べできる特別セット!
「コシヒカリ」「ミルキークイーン」「ササニシキ」間違いなしの人気銘柄3種!
各地域の特色を反映した新米を通じて、日本各地の風味をご自宅で堪能できます。
それぞれの味わいを比べながら、美味しい新米を堪能してみませんか?
※10月6日(月)販売終了予定です。
▼食べチョク厳選!人気銘柄を集めた「新米食べ比べ便(3ヶ月セット)」

一度の注文で、3回に分けて異なる産地・品種の旬の食材を楽しめるサービスです。
送料込みの定額でご利用いただけるため、気軽に“産地直送の美味しさ”を食べ比べできます。
※10月6日週より販売開始予定です。
食べチョクのお米特集ページ

食べチョクでは全国250軒以上の米の生産者が販売しています。米の品種ごとの特徴に合わせた商品の紹介や米生産者のこだわりなどを紹介しています。