【自然栽培コシヒカリ】40年つないだ命のDNA。朝の田んぼで出逢う「稲の花見」と本物の食卓
2026/08/12
いつも自然栽培園北村のお米を見守ってくださり、心から感謝申し上げます。

暑い日が続いた今年の夏。 田んぼでは例年よりも少し早く、待ちに待った稲の「出穂(しゅっすい)」が始まりました。

無肥料・無農薬で種をつなぎ続けて、今年で40年。 人間でいえば、まさに「実り」の時期を迎えようとしています。

朝の静かな田んぼに立つと、風に乗って小さな花粉が舞い、どこか澄み渡るような清々しい香りに包まれます。

派手で華やかな花ではありません。 けれど、何千、何万という可憐な稲の花々が咲き誇り、やがて一粒一粒の命へとつながっていく。

私はこの密やかで美しい季節を、愛おしさを込めて「稲の花見」と呼んでいます。 これからしばらく、田んぼは静かで優しい「花の季節」を迎えます。

「実るほど頭が下がる稲穂かな」――40年目で知る自然の深さ

毎年、穂先が少しずつ重みを増し、深く頭を垂れていくこの季節になると、自然とこの言葉が心に浮かんできます。

40年間、自然栽培を続けてきた私自身も、いつもそうありたいと思っています。

かつては「自然栽培の先頭を走っている」という誇りと自負を胸に歩んできた時期もありました。 けれど、土と向き合い、天候を見つめ、40年という月日を重ねて分かったのは、「まだまだ自然栽培は、これからなのだ」という真実です。

農薬も化学肥料も使わずに、作物の本来の力を引き出す。 言葉にするのは簡単ですが、本当の意味で自然と調和するには、結果を急がず、稲の声を聴き、ただじっと待つ「穏やかな心」が必要になります。

だからこそ、私は感じています。 これからの時代、自然栽培はもっと深く、もっと新しく進化していくのではないか、と。

効率の先にある「本物の価値」を、大切な未来へ

便利さや効率だけが求められた時代から、今、少しずつ確かな変化が生まれています。

「身体が本当に喜ぶものは何か」

「その食べ物は、どんな想いと環境で育まれたのか」

「未来を生きる子どもたちに、どんな豊かな土地を残せるのか」

本質的な価値を知る多くの方が、そんな「食の背景」に目を向け始めています。

私たちの自然栽培米は、決して大量生産ができるものではありません。 農薬や化学肥料に頼らず、40年間大切に自家採種を繰り返し、土の記憶を紡いできたコシヒカリ。

これは単なる「お米」という商品ではなく、私たちが半生をかけて紡いできた「生き方そのもの」です。

だからこそ、ご自身の健康やご家族の心豊かな暮らし、そして本物を大切にされる方にこそ、この一粒の誇りと優しさを感じていただけたら、これ以上の喜びはありません。

一粒の命が、あなたの明日を支えるように

今年も、稲さんたちが小さな花を咲かせています。 この一粒が、やがて大切な誰かの命と健康を支える糧になる。

そう思うだけで、目の前に広がる田んぼの景色が、いとおしく尊いものに見えてきます。

自然の大きな恵みに感謝を。 たくましく育つ稲さんに感謝を。 命を育む土に感謝を。

そして何より、このお米を信じ、選んでくださる皆様に、心からの感謝を申し上げます。

人類の健やかな未来と、皆様の幸せを願って。 今年も静かに、深く実りゆく稲穂を見守ってまいります。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

自然栽培園北村

北村 広紀

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