道なき道の『おいしいイチゴ道』
2025/12/15
お世話になります、島根県邑南町(おおなんちょう)の寺本果樹園の寺本直人です🧑🌾いつもありがとうございます!
ここ最近雪が降ったりとガッツリ寒かったですが、今週はなぜか暖かくなりそうです☀️最近の気温は1桁だったのに、いきなり最高気温17度とか。なんかあった??
さて、今日は「道なき道の『おいしいイチゴ道』」についてお話しさせてください。
【お知らせ】
2025年産寺本果樹園のイチゴ、ご予約受付中です🍓
実は、寺本果樹園のイチオシのイチゴなんです!厳しい寒さと腰まで積もる豪雪を乗り越えたイチゴは、おいしさと香りがギュッと詰まって格別な味です✨
邑南町のお店や畑で、またオンラインでもお買い求めいただけます!
【「おいしい」は当たり前じゃない】
寺本果樹園には、目標…というより、「理念」や「使命」に近いものがあります。
それはシンプルに、「おいしいものを作る」ということ。
おいしいブドウやおいしいイチゴとか🍓🍇
「食べ物を作っている以上、おいしくないものをお客さんに届けるわけにはいかない」
僕は本気でそう思っているからです。
でも…農業の「現実」はちょっと違います。
残酷な話をすると、「おいしくなくても、たくさん作ったほうが儲かる」のが今の農業の構造です。
一般的に農作物は、市場の原理で価格が決まります。「味」よりも「量」や「見た目の綺麗さ」が優先され、出荷量が増えれば安くなるし、減れば高くなる。
だから、お金や経営のことだけを考えれば、
「味はぼちぼちでも、とにかく大量に作って大量に出荷する」
これが正解なんです。
でも……それって、ちょっとお客さんに失礼じゃない?
僕はそう思ってしまうんです。
だから僕は、あえて茨の道を選んで、「量」よりも「おいしさ」を一番にこだわって栽培しています。
【「おいしい」を作るための教科書がない】
でも、これが本当に大変なんです。
販売の大変さはいつも話してるので割愛しますが、「栽培」もマジで大変!!
何が大変って、「何をどうすればいいのか、参考資料がどこにもない」んです。
普通、野菜や果物を育てるときは「栽培暦(さいばいごよみ)」というマニュアルみたいなものがあります。
農林水産省のデータや、各地域のJAさんが作った「その地域に合った育て方」が書かれた虎の巻です。
うちのシャインマスカットも、「島根県シャインマスカット栽培暦」をめちゃくちゃ参考にしてます。寺本果樹園はこの暦で育ったと言っても過言じゃない💪
でも、イチゴにはそれがない!!
正確に言うと、ネットで検索すれば一般的な育て方は出てくるし、うちの品種「かおり野」のマニュアルもあります。
(JAさんの栽培暦は門外不出の秘伝の書なので入手は難しい!笑)
でも、それらのマニュアルに書かれているのは、
「収穫量を向上させる(たくさん採る)ための栽培方法」なんです。
僕が知りたい「おいしいイチゴを作る(味に特化する)ための栽培方法」なんて、どこにも書いてないんです。
じゃあどうする?
【道なき道を歩く恐怖】
だから僕は、マニュアルがないままイチゴを作らなきゃいけません。
基本的な技術はもちろん先輩農家さんや本から学びますが、そこから先、
「どうやったらもっと甘くなる?」
「どうやったら香りが強くなる?」
という、『寺本果樹園のおいしいイチゴ栽培暦』は、僕たちが自分たちで作るしかないんです。
これがどんだけヤバいことか💦
例えるなら、「地図もコンパスもないのに、知らない土地を歩かなきゃいけない」ようなものです。しかも目的地(正解)もよくわからない。
まさに「道なき道」です。
知らない世界の知らない道を歩いてるから、当然たくさん転びます。
10年前にイチゴを全滅させたこともあるし、「おいしくない」とお叱りをいただいたこともあります。
そのたびに「やっぱり普通のやり方に戻したほうがいいのかな…」と信念が曲がりそうになります。
「本当は舗装された安全な道を歩きたいし、地図を見ながら安心して進みたいな〜」と、ビビりな僕が今日も唸ってます笑
【それでも歩き続ける理由】
それでも僕は、この「道なき道」を歩き続けます。
あーでもない、こーでもないと試行錯誤して、泥だらけになって。
なんでそんなことするのか?
それはやっぱり、お客さんからの「おいしいね!」という言葉がマジで嬉しいからです。
その一言を聞くと、地図のない不安も、失敗の恐怖も、全部吹き飛びます。
「あぁ、こっちの道であってたんだ」と安心できるんです。
いつか、僕たちの手で『寺本果樹園のおいしいイチゴ栽培暦』を完成させたいなと思ってます。
今のところ、まだちゃんと言語化はできてないけど、お客さんから「おいしい」と言っていただけてるので、方向は間違ってないはず!
今日もコンパスなしで、イチゴと向き合ってきます🧭🍓
というわけで、「【地図のない旅】『おいしい』を作りたいだけなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。」についてお話しさせてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここからは関係のない『僕の雑談・感想』です。
「効率」とか「コスパ」とか、そういう言葉が流行る世の中で、僕がやってることは真逆かもしれません。
「味にこだわる」なんて、数値化できないし、自己満足かもしれない。
周りの人からは「そんなことより収量上げろよ」って笑われるかもしれない。
(ちなみに実際言われたことあります😂)
でも、僕は自分に正直な「職人」でありたいです。
そして、それを綺麗事で終わらせない「商人」でもありたいです。
不器用だし、遠回りばっかりしてますが、これが僕の生き方なんだろうなと諦めてます笑😁
体系化されたマニュアルはないけど、僕の頭と体(と失敗の経験)、そして寺本果樹園には少しずつデータが蓄積されてます。
それがいつか、誰かの役に立つ「地図」になればいいなぁ。
今日も不安だけど、一歩ずつ進みます!
というわけで、『迷子になりながら進んでます』という僕の感想でした!
寒くなってきましたが、みなさんご自愛ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまで読んでいただきありがとうございます!
おもしろかった!という方は、ぜひ「いいね」を👍
コメントいただけますと、すごく嬉しいしめちゃくちゃやる気が出ます💪
フォローもぜひお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございました👩🌾🧑🌾
ここ最近雪が降ったりとガッツリ寒かったですが、今週はなぜか暖かくなりそうです☀️最近の気温は1桁だったのに、いきなり最高気温17度とか。なんかあった??
さて、今日は「道なき道の『おいしいイチゴ道』」についてお話しさせてください。
【お知らせ】
2025年産寺本果樹園のイチゴ、ご予約受付中です🍓
実は、寺本果樹園のイチオシのイチゴなんです!厳しい寒さと腰まで積もる豪雪を乗り越えたイチゴは、おいしさと香りがギュッと詰まって格別な味です✨
邑南町のお店や畑で、またオンラインでもお買い求めいただけます!
【「おいしい」は当たり前じゃない】
寺本果樹園には、目標…というより、「理念」や「使命」に近いものがあります。
それはシンプルに、「おいしいものを作る」ということ。
おいしいブドウやおいしいイチゴとか🍓🍇
「食べ物を作っている以上、おいしくないものをお客さんに届けるわけにはいかない」
僕は本気でそう思っているからです。
でも…農業の「現実」はちょっと違います。
残酷な話をすると、「おいしくなくても、たくさん作ったほうが儲かる」のが今の農業の構造です。
一般的に農作物は、市場の原理で価格が決まります。「味」よりも「量」や「見た目の綺麗さ」が優先され、出荷量が増えれば安くなるし、減れば高くなる。
だから、お金や経営のことだけを考えれば、
「味はぼちぼちでも、とにかく大量に作って大量に出荷する」
これが正解なんです。
でも……それって、ちょっとお客さんに失礼じゃない?
僕はそう思ってしまうんです。
だから僕は、あえて茨の道を選んで、「量」よりも「おいしさ」を一番にこだわって栽培しています。
【「おいしい」を作るための教科書がない】
でも、これが本当に大変なんです。
販売の大変さはいつも話してるので割愛しますが、「栽培」もマジで大変!!
何が大変って、「何をどうすればいいのか、参考資料がどこにもない」んです。
普通、野菜や果物を育てるときは「栽培暦(さいばいごよみ)」というマニュアルみたいなものがあります。
農林水産省のデータや、各地域のJAさんが作った「その地域に合った育て方」が書かれた虎の巻です。
うちのシャインマスカットも、「島根県シャインマスカット栽培暦」をめちゃくちゃ参考にしてます。寺本果樹園はこの暦で育ったと言っても過言じゃない💪
でも、イチゴにはそれがない!!
正確に言うと、ネットで検索すれば一般的な育て方は出てくるし、うちの品種「かおり野」のマニュアルもあります。
(JAさんの栽培暦は門外不出の秘伝の書なので入手は難しい!笑)
でも、それらのマニュアルに書かれているのは、
「収穫量を向上させる(たくさん採る)ための栽培方法」なんです。
僕が知りたい「おいしいイチゴを作る(味に特化する)ための栽培方法」なんて、どこにも書いてないんです。
じゃあどうする?
【道なき道を歩く恐怖】
だから僕は、マニュアルがないままイチゴを作らなきゃいけません。
基本的な技術はもちろん先輩農家さんや本から学びますが、そこから先、
「どうやったらもっと甘くなる?」
「どうやったら香りが強くなる?」
という、『寺本果樹園のおいしいイチゴ栽培暦』は、僕たちが自分たちで作るしかないんです。
これがどんだけヤバいことか💦
例えるなら、「地図もコンパスもないのに、知らない土地を歩かなきゃいけない」ようなものです。しかも目的地(正解)もよくわからない。
まさに「道なき道」です。
知らない世界の知らない道を歩いてるから、当然たくさん転びます。
10年前にイチゴを全滅させたこともあるし、「おいしくない」とお叱りをいただいたこともあります。
そのたびに「やっぱり普通のやり方に戻したほうがいいのかな…」と信念が曲がりそうになります。
「本当は舗装された安全な道を歩きたいし、地図を見ながら安心して進みたいな〜」と、ビビりな僕が今日も唸ってます笑
【それでも歩き続ける理由】
それでも僕は、この「道なき道」を歩き続けます。
あーでもない、こーでもないと試行錯誤して、泥だらけになって。
なんでそんなことするのか?
それはやっぱり、お客さんからの「おいしいね!」という言葉がマジで嬉しいからです。
その一言を聞くと、地図のない不安も、失敗の恐怖も、全部吹き飛びます。
「あぁ、こっちの道であってたんだ」と安心できるんです。
いつか、僕たちの手で『寺本果樹園のおいしいイチゴ栽培暦』を完成させたいなと思ってます。
今のところ、まだちゃんと言語化はできてないけど、お客さんから「おいしい」と言っていただけてるので、方向は間違ってないはず!
今日もコンパスなしで、イチゴと向き合ってきます🧭🍓
というわけで、「【地図のない旅】『おいしい』を作りたいだけなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。」についてお話しさせてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここからは関係のない『僕の雑談・感想』です。
「効率」とか「コスパ」とか、そういう言葉が流行る世の中で、僕がやってることは真逆かもしれません。
「味にこだわる」なんて、数値化できないし、自己満足かもしれない。
周りの人からは「そんなことより収量上げろよ」って笑われるかもしれない。
(ちなみに実際言われたことあります😂)
でも、僕は自分に正直な「職人」でありたいです。
そして、それを綺麗事で終わらせない「商人」でもありたいです。
不器用だし、遠回りばっかりしてますが、これが僕の生き方なんだろうなと諦めてます笑😁
体系化されたマニュアルはないけど、僕の頭と体(と失敗の経験)、そして寺本果樹園には少しずつデータが蓄積されてます。
それがいつか、誰かの役に立つ「地図」になればいいなぁ。
今日も不安だけど、一歩ずつ進みます!
というわけで、『迷子になりながら進んでます』という僕の感想でした!
寒くなってきましたが、みなさんご自愛ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまで読んでいただきありがとうございます!
おもしろかった!という方は、ぜひ「いいね」を👍
コメントいただけますと、すごく嬉しいしめちゃくちゃやる気が出ます💪
フォローもぜひお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございました👩🌾🧑🌾
この投稿をした生産者
気になる投稿
この生産者の商品
自治体連携商品
【日時指定可】朝採れ新鮮!酸味少なく香り高い『かおり野イチゴ』(200g×2パック)【予約販売】【イチゴ】
約400g
他
4.8
¥2,100
島根県邑智郡邑南町中野小原迫900
寺本果樹園
自治体連携商品
【日時指定可】雪国育ちの『寒熟』いちご!寒さで甘み凝縮「かおり野イチゴ」(250g×4パック)【冬ギフト】【福袋】【ゲン担ぎ福袋】【イチゴ】
約1kg
他
4.8
¥3,900
島根県邑智郡邑南町中野小原迫900
寺本果樹園
いつもお世話になっております。道なき道の美味しいイチゴ道🍓
とても素敵な言葉ですね。でも、「素敵」という言葉だけでは片付けてしまえないほどの努力を重ねておられるのでしょうね。
インフルエンザに罹られたと伺いましたが、もうお身体は大丈夫でしょうか?私達は丹精込めた寺本果樹園さんの美味しいイチゴ🍓やシャインマスカット🍇を手元のキーをポチっとするだけで、送って頂けて…それを一緒に食べたりお裾分けしたりして、みんなに喜んでもらえる😂本当に寺本果樹園さんの果物達に出会えてよかったなぁと思っています。私の密かな野望は…いつか、そちらの果樹園にお邪魔できたらいいなぁと😅
実は島根県は息子のお嫁さんの故郷なんです😉なんだか、彼女がお嫁さんに来てくれた事が寺本果樹園さんと出会わせてくれた様な…
勝手な私の思い込みかもしれませんが(笑)そんな何気ない事から「ご縁」を感じてしまうのは
さすが八百万の神々が集まると言われる出雲大社を有する土地だからでしょうか?話が横道に逸れてしまいましたが、つまりは「いつもありがとうございます」という事が言いたかったのです🤣長々と申し訳ありません。