いつも雲の上ガーデンの野菜を召し上がっていただき、ありがとうございます。今日はお野菜の出来ではなく、畑のことでちょっとしたご報告をさせて頂きます。

2023年に先代から事業継承して以降、元々決して多くはなかった堆肥の量をさらに減らしています。(他の有機栽培の本で紹介されている施肥量と比べると、10分の1ほどでした。※生産者によってかなり差がありますが)
なぜ減らすのか？それは土がよくなっているからです。土が育つと、人の手で肥料を投入しなくても野菜が元気に育つようになります。土が育つ、というのは、土の中の微生物や菌がよいバランスで保たれるようになるということです。

この2年、アブラムシやヨトウムシなどによる食害もぐぐっと減りました。春には毎年腰が痛くなるほど念入りに葉物野菜を洗わなければいけなかったのが、今年はまったくありません。去年はヨトウムシが多かったと他の農家からは聞きましたが、うちは「いるけどそれほど悪さしない」という状態でした。虫をゼロにするのではなく、「害虫をただの虫にする」ことこそが畑をよい状態に保つことなのだと、改めて思いました。

そして今年の春からはさらにきのこの栽培に使った「廃菌床」を資材として使っています。廃菌床自体に栄養はありませんが、土に入れるといろんな菌が働いてくれる・働きやすくなります。

あまり何々農法といったこだわりは持たないようにしていますが、平たく言うと「炭素循環農法」に切り替えているところです。
虫も少なくなって、施肥もシンプル・少量になりいいこと尽くめ！と思いきや、野菜の成長はとっても穏やかになりました。つまり、冷涼地である梼原では、シーズンに間に合わない野菜も出てくるかもしれません...！そのあたりはもう少し修行と工夫が必要だねと話し合っています。

もちろん最大限の努力は致しますが、以上のような圃場改善のため、皆様にお届けするお野菜の種類が少し偏ったりしてしまうかもしれません。とにかくいろんなお野菜を！とそこに命をかけておりますが、被ってもいいから旬の野菜をたくさん入れてほしい、などのご要望もあるかと思いますので、ぜひお気軽にお申しつけください。皆様のご期待に沿えるように努力いたします！

今年はネギや生姜など、食卓に上がりやすいお野菜も増やしています。張り切って種まき・苗立てしすぎて、植え付け場所が足りなくなる事態に…！お楽しみに♪

雲の上ガーデン　尾森