【冬を迎える黒豆の不思議──枝豆から“まめまめしい黒豆”へ】
2025/12/10
10月には枝豆として多くの皆様に楽しんでいただいた丹波黒大豆。
実はこの黒豆、11月に入り気温が下がり、日照時間が短くなるにつれて「成長から子孫を残す段階」へと静かに切り替わります。農家の間では、このスイッチが入るのは 10月20日前後 と言われ、自然の時計の正確さには毎年のことながら驚かされます。

黒枝豆の実は最初はみずみずしい緑色。そこからゆっくりとピンク、紫、黒へと深みを増し、さらに寒さに当たることで余分な水分が抜け、ふっくら丸い黒豆へと姿を変えます。
10月に「美味しかった」とお言葉をいただいたあの黒枝豆が、時間とともに“滋味深い煮豆”へと変わっていく。その自然の営みを知ると、煮上がりの豊かな香りまで想像できるかもしれません。

晩秋から初冬にかけては、朝晩はきりりと冷え、日中は柔らかな日差し。
この寒暖差こそが黒豆に旨みを蓄えさせ、畑では葉が落ち、茶褐色に枯れ切った黒豆の木が収穫の合図を出します。

刈り取った株は作業場に持ち帰り、じっくり天日で乾燥。
その後、さやから丁寧に豆を取り出し、欠けや傷がないか一粒ずつ選別します。
最終の検品を経て、ようやく皆様のお手元に届けられる形になります。

12月中旬頃からは、お正月のご準備に間に合うように発送を開始いたします。
煮豆にした時の艶やかさ、ほろりとほどける食感、身体にやさしい黒豆の栄養。
一年の締めくくりに、そして新しい年を迎える食卓に、ぜひ丹波黒の恵みをお役立てください。

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