【海の宝石】貝類・ウニを味わおう!知られざる特徴とおすすめの楽しみ方
ぷりっとした食感、噛むほどに広がる旨味、そして種類ごとに異なる風味—。貝類は、まさに海が育んだ宝石のような存在です。
日本の食文化に深く根付いている貝は、寿司や刺身、焼き物、蒸し料理など、さまざまな方法で楽しまれています。さらに、地域ごとに異なる名産や、珍しい種類の貝も数多く存在し、知れば知るほど奥深い世界が広がる食材です。
本記事では、そんな魅力あふれる貝類について、その特徴や美味しい食べ方、さらにはちょっと珍しい貝まで、たっぷりとご紹介します。さあ、一緒に貝の世界を覗いてみましょう。
貝類を食した歴史 ~ハマグリ、アサリなどは縄文時代から~
日本における貝類の消費は、縄文時代にまで遡ります。各地で発見される貝塚は、当時の人々が多くの貝を食していた証拠です。特にハマグリ、アサリ、ヤマトシジミ、牡蠣などが一般的に消費されていました。

これらの貝は、煮炊きや干物として調理され、その旨味を楽しんでいたと考えられています。また、海のない内陸部でも貝が見つかっており、交易や保存技術を駆使して貝を取り入れていたことが推測できます。
日本でよく食べられる貝類
食卓を独特の食感や味わいで楽しませてくれる貝類。今回は、代表的な種類とその魅力的な特徴、そして美味しい食べ方をご紹介します。
ホタテガイ

ホタテガイは、肉厚で甘みのある身が特徴の貝です。刺身やバター焼き、グラタンなど、さまざまな料理でその旨味を楽しむことができます。特に、北海道や青森県で水揚げされるホタテガイは、その品質の高さで知られています。
牡蠣

「海のミルク」とも称される牡蠣は、クリーミーで濃厚な味わいが魅力です。流通している牡蠣は大きく2種類に分けられ、冬は真牡蠣、夏は岩牡蠣が美味しいとされています。生食はもちろん、フライやグラタン、鍋料理など、多彩な調理法で楽しまれています。広島県や三重県などが主要な産地として有名です。
サザエ

サザエは、コリコリとした食感と独特の風味が特徴の貝です。壺焼きや刺身、炊き込みご飯などで、その旨味を堪能できます。特に、壺焼きはサザエの風味を存分に味わえる定番料理として親しまれています。
アワビ

高級食材として知られるアワビは、柔らかくも弾力のある食感と上品な甘みが特徴です。刺身やステーキ、酒蒸しなどで、その贅沢な味わいを楽しむことができます。三陸地方や伊勢志摩などが主要な産地として知られています。
アサリ

アサリは、旨味たっぷりの出汁が特徴で、味噌汁やパスタ、酒蒸しなど、さまざまな料理に活用されています。砂抜きが比較的容易で、家庭料理でも頻繁に使われる貝の一つです。
シジミ

シジミは、小ぶりながらも濃厚な出汁が特徴で、特に味噌汁の具材として親しまれています。栄養価が高く、肝臓の働きを助けるオルニチンを多く含むことから、健康志向の方にも人気があります。
【番外編】ウニ

ウニも貝類だと思いがちですが、実は棘皮(きょくひ)動物に分類される生き物です。ヒトデやナマコと同じ仲間ですね。今回は本特集で一緒にご紹介します。
ウニは濃厚な甘みとクリーミーな食感が特徴の海産物。そのまま食べるのはもちろん、寿司やパスタ、リゾットなど、さまざまな料理でその旨味を楽しむことができます。特に、北海道や三陸地方で獲れるウニは、高品質で知られています。
普段なかなか出会えない!?変わり種の貝
ホンビノス貝

ホンビノス貝は、もともと北米東海岸に生息していた二枚貝で、1998年に千葉県の幕張の浜で初めて確認されました。その後、東京湾などで定着し、漁獲対象となっています。はまぐりに似た外見と食感を持ち、酒蒸しやクラムチャウダーなどで美味しくいただけます。
ヒオウギ貝

ヒオウギ貝は、そのカラフルな貝殻が特徴的で、橙色、黄色、赤色、紫色など多彩な色合いのものがいます。約50年前、愛南町の由良半島で真珠養殖の副産物として養殖が始まり、2002年頃から販売が開始されました。
水揚げ後の鮮度保持が難しく、生食は発送日を含めて3日以内が推奨されています。そのため、産地以外では希少な存在となっています。ホタテのようなぷりぷりした食感とやさしい甘みを楽しめます。
夜光貝(ヤコウガイ)

夜光貝は一般的には15~20cm、最大で30cmほどまで成長する大きな貝です。なかなかスーパーなどでは見かけない珍しい貝です。
その重厚な殻の内側には美しい真珠層が広がり、古くから螺鈿細工の材料として利用されてきました。身は食用として親しまれ、刺身やバターソテーなど、さまざまな料理で楽しむことができます。特に刺身では、コリコリとした食感と淡白な味わいが特徴です。
加熱用と生食用は何が違う?

貝類は、その衛生管理や鮮度によって、加熱用と生食用に分けられます。生食用の貝は、厳格な水質管理のもとで育てられ、出荷前にも徹底した検査や処理が行われます。
一方、加熱用の貝は、漁獲後そのまま状態や軽微な処理で出荷されることが多く、食中毒のリスクを避けるために必ず加熱してから食べることが推奨されています。
砂抜きの仕方

貝類を美味しくいただくためには、適切な砂抜きが重要です。一般的な方法として、海水と同程度の塩分濃度(約3%)の塩水を用意し、その中に貝を浸します。
容器の上から新聞紙などで覆い、暗所で数時間から一晩程度置くことで、貝が砂を吐き出します。
ただし、ホンビノス貝は砂抜きが比較的容易で、レンジで加熱するだけでも美味しく食べられるとされています。
生産者さん直伝!貝類を100倍楽しむコツは?
10,000軒以上の生産者さんが登録する食べチョクならでは!漁師さんたちに、届いた貝類を100倍楽しむ方法を教えてもらいました。
おいしい貝類の見分け方は?

- 死んだしじみは口を開けたまま閉じません。スーパーでしじみの入ったパックを動かしてみて口をすぐに閉じるしじみは鮮度が良いです。(しじみ漁師の店大竹屋さん)
- 殻付き牡蠣の場合は殻の大きさも大事ですが、大きさに対しての重さがずっしりした物が身入りの良い物になりますね。(佐久間海産商会さん)
- ホタテは大きさで選ぶ人が多いかもしれませんが、カタチや重みのほうが重要です。(中野圭さん)
おいしい状態で長く保存するには?

- しじみは砂抜きして冷凍保存が一番近つかい勝手が良いです。(しじみ漁師の店大竹屋さん)
あまり知られていないマニアックな楽しみ方は?

- お味噌やすまし汁だけでなく、炒め物や袋麺で簡単しじみラーメンでも美味しく食べられます。(しじみ漁師の店大竹屋さん)
- 広島ならではの食べ方ですと牡蠣の土手鍋があり、土手鍋の縁に味噌を塗りたくりその味噌を少しずつ溶かしながら食べる鍋になります。(佐久間海産商会さん)
- ホタテは「蒸し」。圧倒的に甘味と旨味を引き出します。殻付きで蒸して、お好みで表面だけバーナーや炭火で炙る。味付けは一切なしでたべてほしい。おいしいホタテは味付けいりません。ペアリングはやはりビールかと。(中野圭さん)
獲れたての海の幸を楽しもう!

知れば知るほど食べるのが楽しく、おいしくなる獲れたての貝類。これからも食べチョクでは魚介類に関する様々な特集を公開していきます。ぜひご覧ください!
また、さっそく漁師さんこだわりの貝類が気になったあなたはこちらから♪