今年も、せとかの“冬支度”が始まりました
2025/11/25
みかんのおとの畑で、今年も静かに冬の作業が始まりました。
せとかにサンテ(黒いストッキング)を一枚ずつ、丁寧にかけていく作業です。
今かかっている枚数は、ちょうど 100枚。
畑の空気がピンと澄み、果実の色が深まりはじめるころ、この作業を行います。
せとかは見た目の通り、皮がとても薄く、繊細です。 冬の強い日差しや風に当たると、果皮が傷むだけでなく、せっかく進んだ着色が“抜ける”ように淡くなってしまうことがあります。 これは、光や温度が原因となる カロテノイド(色素)の光酸化によるもの。 外気が10℃でも、晴れた日には果実表面が20℃付近まで上がることがあり、その温度ストレスが光と重なって色素を壊します。
そこで使うのが、黒いサンテです。
黒色は光と紫外線を一番しっかり減らしてくれるため、果皮温度の上昇を抑え、日中の“急激な過熱”を防いでくれます。 冬のせとかにとっては、この「温度の揺れを小さくすること」がとても大事。 果皮細胞を落ち着かせ、色を長く、美しく保ってくれます。
さらに、露地では冬の風で枝が揺れ、枝スレや棘キズがどうしても起こります。 せとかの皮は薄いので、ほんの少しの摩擦でもキズになりやすい。 サンテをかぶせておくと、その衝撃が和らぎ、果実表面を守ってくれます。
鳥(特にヒヨドリ)が狙ってくる時期でも、黒い覆いによって“果実の形が認識しづらく”なり、食害もぐっと減ります。
ひとつひとつ袋を広げ、果実をやさしく包む。 ただの作業に見えるかもしれませんが、実はその奥に 品質を守るための生理学と経験 が詰まっています。
そしてこの作業をしていると、不思議と気持ちが静かに高まっていきます。 「ああ、いよいよ仕上げの季節が来たな」 「今年のせとかを、早く届けたいな」 そんな気配が畑に満ちてくるのです。
収穫はまだ先ですが、今この瞬間から果実は一段と仕上がっていきます。 この冬をどう越えるかで、あの濃い香りと、とろける食感が決まります。
今年も、すこしワクワクしながら、せとかの冬支度を続けています。
※最後の色が薄い写真は11月1日に撮影しました。3週間くらいで、こんなにも紅くなりましたよ!
また進捗をお伝えします。
せとかは見た目の通り、皮がとても薄く、繊細です。 冬の強い日差しや風に当たると、果皮が傷むだけでなく、せっかく進んだ着色が“抜ける”ように淡くなってしまうことがあります。 これは、光や温度が原因となる カロテノイド(色素)の光酸化によるもの。 外気が10℃でも、晴れた日には果実表面が20℃付近まで上がることがあり、その温度ストレスが光と重なって色素を壊します。
そこで使うのが、黒いサンテです。
黒色は光と紫外線を一番しっかり減らしてくれるため、果皮温度の上昇を抑え、日中の“急激な過熱”を防いでくれます。 冬のせとかにとっては、この「温度の揺れを小さくすること」がとても大事。 果皮細胞を落ち着かせ、色を長く、美しく保ってくれます。
さらに、露地では冬の風で枝が揺れ、枝スレや棘キズがどうしても起こります。 せとかの皮は薄いので、ほんの少しの摩擦でもキズになりやすい。 サンテをかぶせておくと、その衝撃が和らぎ、果実表面を守ってくれます。
鳥(特にヒヨドリ)が狙ってくる時期でも、黒い覆いによって“果実の形が認識しづらく”なり、食害もぐっと減ります。
ひとつひとつ袋を広げ、果実をやさしく包む。 ただの作業に見えるかもしれませんが、実はその奥に 品質を守るための生理学と経験 が詰まっています。
そしてこの作業をしていると、不思議と気持ちが静かに高まっていきます。 「ああ、いよいよ仕上げの季節が来たな」 「今年のせとかを、早く届けたいな」 そんな気配が畑に満ちてくるのです。
収穫はまだ先ですが、今この瞬間から果実は一段と仕上がっていきます。 この冬をどう越えるかで、あの濃い香りと、とろける食感が決まります。
今年も、すこしワクワクしながら、せとかの冬支度を続けています。
※最後の色が薄い写真は11月1日に撮影しました。3週間くらいで、こんなにも紅くなりましたよ!
また進捗をお伝えします。