サップグリーン農場の投稿一覧

皆さん、こんにちは。
新潟県十日町市のサップグリーン農場では、いよいよ白いシーズンが始まりました。
2、3mの積雪にすべて埋もれてしまう豪雪地帯ですが、その過酷な季節を鶏たちがどう乗り越えていくのか。そんなことも少しずつお伝えしたいと思います。

今日現在、積雪量は50cm程度。まだまだ序盤ですが、気温もどんどん冷え込んできて、今朝7時25分に鶏舎の温度計は氷点下1.9℃を記録していました。

そんな寒さの中、写真の鶏が産卵を開始しました。
鶏種は岡崎黄斑(おかざきおうはん)と言いますが、卵肉兼用種の鶏です。

写真のように岡崎黄斑は、褐色の卵を産むのでサップグリーン農場では『もみじ』という商品の卵として扱っているんです。「もみじ」という種類の鶏もいるので少しややこしいかもしれませんが、私たちの農場卵は、白かったり薄いピンク色の卵は『さくら』、褐色の卵は『もみじ』というようにしています。


この岡崎黄斑ちゃん。名前がありまして“パワーちゃん”と呼んでいます。
名付け親は近所のちびっ子姉弟で、雛の時に足が折れてしまったのを数日の間に、自分で治すところを見ていて自然とそういう名前が思い浮かんだようですね。

ひよこから一緒に成長してきた鶏たちが、お客様のところに嫁いで行ったので1羽だけ残った彼女。
YouTubeをご覧いただいてる方はご存知かもしれませんが、いわゆる生産チームには加えず、ブロイラーのポパイとオリーブ率いる愉快なマスコットグループの一員として飼養しています。

前置きが長くなってしまいましたが、とても寒い今日みたいな日に、なんと、卵を産み始めたんです。

きっと、皆さんの中には鶏は決まった日齢が来ると必ず産み始めると思われてる方もおられるでしょうか。
やはり環境や発育、いろんな条件が整わないといけないんですよ。

パワーちゃんの自然治癒力もまた、チキントラクターで土の上で育った鶏の特徴で、土壌中の微生物、微量要素などからとても大きな力を育んでいることがこれまでの実験でわかっています。

このパワーちゃん。足の関節が潰れてしまうほどの大怪我をしてしまったんですが、どれぐらいで元通りになったと思いますか?
数ヶ月とか…、半年とか?

いえいえ。なんと、4日ほどで両足で歩くところまで回復してしまうんです。
びっくりするでしょ? ほんとの話なんです。

この自然治癒力だけじゃなく、より自然な環境で育った鶏は、体力・精神力のほかに、防御本能・母性本能など、明らかに過保護に育てられた鶏とは違う「強さ」があるんですよ。

卵が美味しい理由。なんとなくわかるような気がしませんか?^ ^
常連様を優先になりますが、パワーちゃんの初産み卵がプレゼントできればと思っています。

ぜひ、お楽しみに。。。
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皆さん、こんにちは!
さぁ、また今回も期間限定品の終了日が近づいてきました。

せっかくなのでこの機会に卵の価格をどのように決めているのか、サップグリーン農場の考えをお伝えしようと思います。

最近は鳥インフルエンザの影響で変化が見られますが、スーパーの特売日なら10個パックが99円なんてことが当たり前。特売日以外でも1個当たり15円〜20円が相場でしょうか。
実際に鶏を飼われている方ならその値段に大きな疑問を抱かれたことがあるはずですが、長きに亘って『物価の優等生』と言われるほど値段が変わらずに一年中いつでも買えるものであるわけですね。

牛の場合でも牛乳用の牛や牛肉用の牛がいるように畜産の現場には需要に応じた生態が、多種多様なスタイルで飼養されていますよね。
私たちサップグリーン農場も小規模ではありますが、生命を扱うことを生業としています。鶏を飼い始めるまでは皆さんと同じように卵は安くいつでも買えるものと思っていました。

その卵を産んでいる養鶏場の鶏について調べてみると、すべて生まれてから2年以内に殺されていること、人間が卵を得るためだけに品種改良という不自然なことをやってきたこと、どんなどんな飼い方をしているかなど・・・。
知れば知るほど数十万、数百万という鶏が今日も苦しみと痛みの中に生きていること。噂だけであってほしいと願いながらそんな現実にとても大きなショックと疑問を感じたのです。

そんなことまでして卵を売らないといけないのか。
そんな卵を人々は栄養があると信じて食べてきたのか。
人間って何様なんだ!と気がつくと涙が溢れることもありました。

この100年、世の中は変貌を遂げ、本当に便利で華やかな時代になったのはわかります。アナログは古い、最新デジタルの技術で管理も自動化が当たり前。そして、気づけば・・・

『心』がどこにあるのか。と、探してる瞬間ってありません?

(偉そうにそんなことを投げかける私自身、そんなことで大失敗をした経験があるんです。)

サップグリーン農場がやっている養鶏は、周囲の大自然と全ての生き物、もちろん卵を産んでくれる鶏とそうでない鶏たち、森の木や草花、雑草。すべてに愛情を注いでいるつもりです。

200羽に満たない鶏の中には約30羽の引退グループもいます。産卵のピークを過ぎ、養鶏場ではとっくに廃棄処分されるいわゆる「廃鶏」ですが、いい卵を産んできてくれた鶏たちをこちらの都合で殺すことがどうしてもできません。現役選手と同じものを食べ、寒い冬を乗り越えるために最善の環境を整える・・・とはいえ、彼女たちを養うことも大変です。
餌づくりの労力、環境整備の手間にこれからの季節は飼養管理のための除雪、、、。
引退鶏が増えれば増えるほど、大変になりますからいつまでも続けられない可能性も否めませんが、ただ卵を安くする目的でその生命を終わらせることは考えられないのです。

私たちの養鶏は、関西人オヤジのコミュニケーション養鶏です。^ ^
毎朝「おはよう!今日も元気?」
卵を集める時は、「いい卵を産めたね〜。ありがとう〜。」
表情や行動を見ながら「どないしたん?具合いでも悪いん?」・・・

出かける時は、鶏たちに「ちょっと出かけてくるよ〜。」は忘れたことがないかも。家の鍵は忘れても。笑

卵の価格の話なのに脱線寸前ですが、鶏を飼う上で1羽にかける管理をどれだけ大事にしているかということを卵の価格に反映しているということでご理解をいただきたいと思っています。

もちろん鶏に飼い主よりもいいものを食べさせたり、冬場は日射時間を補うように照明器具を点けたり、鶏たちが過ごす環境はとても大事だけれど、それ以上にどれぐらい個別の健康チェックをしているか、ですね。
名前は付いてない子が多いですが、160羽以上の鶏をすべて見分けて声をかけながら健康チェックをしてるといえば驚かれるかもしれませんね。

期間限定価格品のラインナップについて、期間をすぎるとどうなるか、ご心配されてる方もおられるかもしれませんが、このままの価格で継続できるかどうか、悩んでおります、、、。
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今年の始め、1月と2月に孵った鶏たちがみんな毎日産んでいます!というと鶏を飼っていない方からすると「???」となるかもしれませんね。
雌鶏は毎日、卵を産んで当たり前。自分も以前はそう思い込んでいました。

サップグリーン農場の特徴のひとつとして、産卵するための(そのためだけに開発された)配合飼料を一切与えていません。
理由は保存料や残留農薬、抗生物質やビタミン剤など余計なものが多く含まれているからです。そこを妥協できると手間が省けて安く済むと言うことになるんですけど、無理に産ませることで鶏の体にとって負担となってはいけないと考えてから今もなお試行錯誤が続いているということになります。

卵を産むということがどういうことか。
オスと交配することでひよこが産まれる。つまり次の世代へ生命がつながるということです。でも、サップグリーン農場には烏骨鶏を除いてオスはいません。それなのにメスは卵を産むわけです。
案外、それと同じようには考える方は少ないのですが、鶏の産卵は、ヒトの女性でいうと生理(月経)と同じことなんです。ヒトが月に一度なのに対して毎日という周期ということなんですよね。正確には25時間とか、24時間ぴったりではないようですが。

いかに大切なサイクルなのか。少し理解いただけたでしょうか?
負担なく産卵させてあげる環境、飼料。すべて整わせるためには常に隅々まで観察することが本当に大事で、変なおじさんと思われようが鶏とのコミュニケーション、とくに「今日もいい卵を埋めたね。よく頑張ったね。」と褒めてあげることが大切なんです。
言葉を理解していなくても飼い主の精神状態やそこから発する波長なんてものからなのか、鶏はとてもよく私たちを知っています。
美しい卵がたくさん産まれているのを見ると、心が癒されましてね。飼料づくりの疲れも一気に吹き飛んでいくんですよね。。。

さらにここ数日は、タイトル通り産卵率100%・・・。
平飼いや自然養鶏では概ね60〜75%が一般的な数字なんですが、いよいよみぞれが雪に変わるような時季なのに全員産んでるということです。

私たちは消費される皆さんの健康を願い、それが日本の元気につながることを信じごまかすことなく正しいことを実践しようと探究を重ねてきました。
卵を利用いただいてる方からのコメントに励まされ、利益は大事だけれどそれ以上のものをお返しいただいてることに感謝の毎日なんです。
そこにこの子達がみんな産んでくれているなんて、、、本当に報われる思いです。

あ。もちろん、気は抜けませんけどね。^ ^
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