【食べチョクアワード2024 ~未来につなげる~ 受賞インタビュー】 未来を育むりんご作り。妥協せずに挑戦を続けるりんご舎のこだわりとは #6

2025/06/20 更新

2024年に人気のあった生産者を表彰する「食べチョクアワード2024」において、「果物部門」第1位を受賞された、岩手県遠野市で果樹や養蜂を生業としている「りんご舎(りんごや)」さん。4年連続入賞し、ついに部門第1位に輝きました。りんご舎の菊地さんに食べチョクスタッフ水津がこだわりや想いについて、お話をうかがいました。

未来のために食べるものが健全であってほしいという想いがこだわりに

受賞おめでとうございます!りんご舎さんのこだわりとは?

りんご舎 菊地さん)
肥料がこだわりで、有機肥料のみを使用しています。有機肥料を使うとたくさんの種類の微生物が土の中に共生するようになり、栄養のある土になります。また除草剤を使わないことで、土の中のバランスや生物のサイクルを壊さないように心がけています。

また、味にこだわっているからこそ、葉の管理にはこだわりを持っています。甘味の元である糖分、赤いりんごの色素であるアントシアニン、大きさを決めるタンパク質など、すべての栄養素はデンプンから作られています。そのデンプンは光合成で作られているので、りんごにとって葉はとても重要です。

りんごに色をつける際に「葉摘み」をする作業がありますが、りんご舎では極力葉を取らずに栽培しています。葉に太陽がうまく当たるようにりんごを回す作業を入れるなど、栽培工程を工夫しています。

こだわりの栽培方法を始めたきっかけは?

りんご舎 菊地さん)
岩手県は奥州市江刺で作っている「江刺りんご」が有名なのですが、農業を始める時にそこの凄腕りんご農家である、高野卓郎さんのところに1年通って勉強させてもらいました。後を継がれた息子さんがすでに経営されていましたが、その方経由で勉強させてもらったことが、今の仕事に繋がっています。

加えて、自分に子供が生まれたのもきっかけですね。やっぱり、子供って可愛いんですよ。この子がこれから大きくなっていくときに食べるものが健全であってほしい、と考えるようになりました。
生産者である自分自身から、今の常識を疑って、自分の頭で判断して、そこから出てくる成果物をちゃんと提供したい、と考えています。

新規就農された背景や当時の想いは?

りんご舎 菊地さん)
実はもともとサラリーマンだったんです。前の会社ではECサイトのエンジニアとして働いたり、運用のサポートなどをやっていました。前職の仕事の関係で、農家さんたちとの繋がりが多かったのですが、農家さんが辞めていく様子をそばで見ていました。自分でもやってみたいなと思い、就農しました。

支えになるのはお客様の声

やりがいを感じることは?

りんご舎 菊地さん)
お客様からの「ありがとう」とか「美味しかったよ」というダイレクトなメッセージが届くのが一番ですね。そのためにやっているようなものです。

りんごの栽培は、少しずつ機械を導入して効率的になってきていますが、まだまだ人力の所が多い。はっきり言って、割に合わないことがまだまだ多いんですよね…笑。本当に疲れたなーという時にも、お客様からのコメントを読めば、もう一回頑張ろうと思える。そういう時にお客様から良かったよとメッセージが届くと、やってて良かったなと、もっとやってやろう!と思うんです。

大事にしていることは?

りんご舎 菊地さん)
自分にとっては当たり前のことですが、妥協しない・手を抜かないことです。どこかでしょうがないよね、と諦めることは、自分の性格ではできません。

ここで手を抜いたら終わっちゃう、今まで積み上げてきたものが壊れちゃうってどこかで思って、絶対に手を抜かない。そういった部分が、お客様にも伝わると信じています。

食べチョクを始めてからの変化は?

りんご舎 菊地さん)
もちろん売り上げは伸びましたし、効率的に稼げるようになりました。さらにいうと、ECのレビューなどでお客様の声が直接聞けるようになったのは、大きな変化ですね。

例えば、購入が2回目以降の方は前回の履歴をみたり、コメントをちゃんと入れたり、返信も定型文で返さずに、その場その場で考えて、ちゃんと返すようにしています。

日頃購入してくださっているお客様へのメッセージをお願いします。

りんご舎 菊地さん)
我々の力だけで獲得した賞ではないと思っています。共感してくれている、応援したいと思ってくださるお客様のおかげだと思っております。本当にありがとうございます。

私が飽きやすいというのもありますが、毎年ずっと同じことをやっていこうとは思っていませんので、これからもワクワクさせることができるように頑張ります。

結びに

4年連続で毎年入賞されているのは、毎日変わらずに当たり前に妥協しない姿勢と、毎年ワクワクするように考えて変わっていくことの両方を、ずっとやり続けているりんご舎の菊地さんのこだわりだと思いました。

土づくりや栽培工程の工夫のみならず、お客様とのコミュニケーションも大事にされている。そういった姿勢がお客様に選ばれているのだなと感じました。

食べチョクのページでは、このりんご舎さんのこだわりが詰まったりんごを購入できます。ぜひ一度チェックしてみてください!

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