炭素循環農法(たんじゅん農法)とは?
炭素循環農法(たんじゅん農法)とはブラジル在住の林 幸美さんによって提唱された、作物に有用な土壌微生物(エンドファイト)を増やして根との共生関係を築く農法です。
こうして育った作物は森の木々と同じように微生物から直接養分をもらうため、森が肥料を必要としないように肥料が要りません。また根が過剰な養分(硝酸態チッソなど)を吸収することがないため過剰養分を好む虫や病原菌がつきにくくなり、結果として農薬などの防除を必要としなくなります。
たんじゅん農法、私なりの実践
少しカタい専門的な話となりますが、たんじゅん農法の一般的な実践方法として畑にモミガラやおがくず、竹のチップなどをすき込んだり排水溝を掘って水はけを良くして好気性の微生物を増やす、または畑に米ぬかや鶏糞などを混ぜてビニールシートで覆い、やや嫌気性よりの微生物を増やす、などがあります。
私の場合はそれらの方法に加えて、近所の高い技術を持った酪農家さんの自家製堆肥(一年以上熟成、1グラム中の微生物が20億)を使い土中の微生物の量、質を豊富にしています。
微生物が土の構造を変えていくため私の畑はフカフカでどんな大雨でも水たまりができず冬でも少し掘ると菌の発酵熱でほんのり温かいです。
最近は高温多湿な日本の環境を考慮に入れてオガクズなど乾く傾向の強い資材を重点的に使用しています。葉物など一部の野菜にオガクズやモミガラが少し混入するのはご容赦ください(^_^;)2020年からは防腐剤を使用していない国産材木のオガクズを木工所さんからいただけるようになり、より早く土に馴染むようになりました。
土もハウスも風通し良く
土にはモミガラ、オガクズなど炭素分を供給すると同時に畑の通気性を良くするものを選んで入れています。そしてハウス栽培のほうでは天窓を大胆に開けて下から上への気流ができるようにしています。
淀んだ水では作物が育たないように、ハウス内の空気も滞ることなく流れていくように気を使っています。
こうしてできた野菜は.....!
こうして出来た野菜はみずみずしくてエグみが無く買っていただいたお客様から喜ばれております。生育条件が良すぎて大きくなりすぎることも多々ありますが……深く身体にしみこんでいく美味しさをぜひお試しください。