北アルプスの麓・飛騨高山は盆地であり、四季がハッキリしていると同時に冬の寒さは格別です。寒い時には外気が-13℃にまで下がる時もありますが、気温が低いということは、雑菌等の微生物の活動が抑制され、日本酒を造るために必要な乳酸・麹菌・酵母などの微生物の純粋な培養活動に適した環境となります。当蔵では200年にわたる伝統の寒造りの手法を今も守り、飛騨の峻烈なる冬に合わせた自然を活かした酒造りで清冽な日本酒を醸造しています。
日本酒は、麹菌が繁殖した麹が蒸し米をブドウ糖に分解して、そのブドウ糖を酵母がアルコールに分解して酒となっていきますが、その時の香りと味の決め手となるのが酵母。伝統的な日本酒酵母ももちろん使用しますが、当蔵では特定名称酒中心に東京農業大学で世界で初めて分離された「農大花酵母」を使用しています。花の蜜から特殊な方法で清酒酵母を分離するのですが、花の香りや味がするのではなく、花の種類によって、超フルーティーなタイプ・含んだ時の旨みが広がるタイプ・酸味が爽やかなタイプ・超絶口当たりが滑らかなタイプ等、日本酒の長所をグィっと引き出してくれるのが花酵母なのです。日本酒はまだまだ美味しくなる!我が蔵の挑戦は続きます!!