主要農水産物の輸出の現状と輸出に向けた取り組み(農水省農林水産政策研究所)
2021/04/13
 先日、農水省農林水産政策研究所から、表題の冊子が届きました。
オーガニック茶をヨーロッパをはじめ海外への輸出に取り組んでいる当農園から、様々なデータ等を提供させて頂き研究材料にしていただいていたのですが、その研究データがやっとリリースされたようです。
(※日本にある有機農園・非有機農園さんからも様々な情報も得て作られています)
 オーガニックでの国内需要は大変ニッチで、世界特にヨーロッパのオーガニック茶需要度合いとは大きな開きがあります。それはきっとペットボトル茶が一般的になっている日本と、瓶リユースや飲食店で有料で水もお茶も飲むヨーロッパの文化の違いかもしれません。
 この冊子には多くのデータが記載されていますが、たぶんWEB上には画像でもデータ出してはいけないと思うので出せません。
 ただ、最後の結びで書いてありましたが、オーガニックなどの安全基準が中国主導で今後進められる可能性が高いとのことでした。
日本はすでにオーガニック後進国です。それは、ヨーロッパと2013年から取引を開始した当農園も、肌感覚だけでなく取引先企業様の商品ラインアップからも見て取ることが出来ます。
「日本茶は美味しくて健康に良い」だったはずが、日本茶の多くがEUの残留農薬基準に合わない農産物であることが2016年くらいから徐々にばれてきました(※ドイツなどでは、残留農薬基準について輸入後ラボに移して実際検査します)。日本はそこまでしません。
そしてその基準に合うようにしてきているのが、中国産のお茶(オーガニック)です。日本茶がこれから世界的に良いものであることを再認識していただくためには、まずは少なくともオーガニックに立ち返る必要があります。そのうえで美味しいお茶を皆が切磋琢磨しながら作っていけばよいと思います。
今は、誰が淹れても美味しいお茶が飲めます。そして生産段階でも、基準通りに窒素・リン酸・カリを含む化成肥料を投与し、絶対に土壌から検出されない「安全な除草剤と殺虫剤」を利用すれば、美味しくてある意味安全(虫や草が混入しない)なお茶を生産することが出来ます。
 先日、東京からお取引開始予定の企業様が当農園にいらっしゃいました。当農園を見られましたが、農園温度が、他慣行農園温度と違う事を指摘されていました。オーガニック農園は、温度が多分2~3度程度低いのではと。もしかしたらオーガニック推進は、地球温暖化を阻止できる大きな要素かもしれません。
そして、誰が淹れても美味しいお茶より、毎回水と温度に左右されるお茶も楽しめる環境(人・感情など)があったら良いなと思います。
さて、今年のお茶はどんな味になるのかな・・・。
今日、八女茶が初入札だったそうなのです。早いな~さすがです。
当農園は今年は4月30日を初新茶予定にしています。
経済に合わせるのではなく、なんとなく緩く有機茶と草と虫に合わせてたら今年はそうなるようです(それでも例年より少し早いです)。あとは霜が降らないか心配です笑

この投稿をした生産者

熊本県 球磨郡相良村

藤迫茶農園

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