小さな「不知火」の販売を開始しました。
2021/04/13
ご無沙汰しております、販売直前にしか投稿しないなまけ者の北東農園です。(^^)

年が明けてはや3ヶ月が過ぎまして、一進一退を続けるコロナとのせめぎ合いの中でも冬が過ぎ、桜が咲き、そして散る頃、やっと当園の「不知火」が収穫を迎えております。


*「不知火」といえばデコポンの名でお馴染みですが、北東農園ではJAへの出荷をしていませんので、「不知火」と表記します。

ずっしりとした重量感と濃厚な味で今や春柑橘の王様となった感のある「不知火」。
大きくて立派なほど「良い不知火」とされていて、3L-4Lサイズともなれば高級果実として高値で取引されます。
そのため早い段階で育ちの悪いものを切り落とし(摘果と言います)、残した実に養分を集中させることで大玉に仕上げていくのですが、実はみかん同様小さめの方が美味しさが濃縮されているものなのです。

ただし小さい不知火は糖度は高いが酸味が残りがちになります。酸っぱい不知火は美味しくないと感じるため、生産者はより酸味の抜けやすい大玉生産に勤しみます。

北東農園では摘果をほとんど行わないので、小さいものがたくさん出来ます。
摘果する時間がないという本音はさておき、基本的には「小さくても美味しければいいじゃないか!」というスタンスで柑橘栽培を行っておりますので、必然的に小さいものがたくさん出来ます。

ではその酸っぱい問題はどうするのかというと、「酸味が抜けるまで樹に成らしておく」という誠に単純な方法で解決を図っています。

不知火(を含む多くの柑橘類は、)収穫後も糖度が上がり酸味が抜ける性質があるため、、1-2月頃に収穫したあと貯蔵し、熟成させてから出荷されるものと、樹上で成らせた状態で成熟させてから収穫をする方式があります。
共にメリット・デメリットがあり、どちらの手法を採るかは栽培環境や生産者の考えによりそれぞれとなっています。

長い間樹に成らせていると冬の寒さで凍るとか、鳥に食べられるとか、樹が疲れて翌年はさらに小玉ばっかりになってしまうとかの弊害も多いのですが、当園ではより美味しくなるという理由でこの樹上完熟方式を採用しています。(倉庫がトタン張りの小さな掘っ立て小屋なので、スペースや温度管理の点で長期の保存が難しいという事実は伏せておきます。)

柑橘は4-5月上旬が開花の時期なので、花見をしながらの収穫です。

今回はこの小玉を集めた3kgくらい(13個くらい入っています。)の箱をご用意しました。
時々交じっているかもしれない酸っぱいものも含めて、味のインパクトはあると思います。
この機会に一度お試しいただければと思います。

この投稿をした生産者

三重県 南牟婁郡御浜町

北東農園

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