【食べチョクアワード2025 新人賞】地元に根を張り、樹熟を届ける!ぶるベジさん
筋金入りのじいちゃん子が始めた地元での農業
農業を始めたきっかけを教えてください。
以前は出張の多い仕事に就いていたのですが、30歳を過ぎたあたりから「大好きな地元・石川県に腰を落ち着けて暮らしたい」「自分で事業を始めたい」という思いが強くなりました。ちょうどその頃、コロナ禍で仕事も自粛モードになったことが、自分を見つめ直す良いタイミングになりました。
僕の父親はサラリーマンでしたが、祖父が農家をやっていたんです。僕は幼少期から筋金入りの“じいちゃん子”だったこと、そして「食べ物を作っていれば食いっぱぐれることもないだろう」と考えたことが、農業の世界へ飛び込む決定打になりました。
小規模農家だからこそとれる「現実と理想のバランス」
栽培と販売において大切にしていることは?
最も大切にしているのは「鮮度」と「赤熟もぎ」 です。一般的な流通品は、店頭に並ぶまでの時間を考慮して青いうちに収穫しますが、直売や食べチョクさんなどはすべて樹上で真っ赤に熟させてから収穫しています。
樹熟させると実が割れるリスクは高まります。それでも、本当に美味しい状態で届けたいというこだわりは譲れません。大規模農家のように数だけを追うのではなく、小規模だからこそできる品種選びや、お客様の声に寄り添った栽培・販売を大切にしていきたいですね。

夫婦で挑む「全国への挑戦」と、屋号に込めた想い。
販売は奥様も深く関わっていらっしゃるのですか?
実は直売やEC販売を始めたのは、アパレル業界での経験があり接客が得意な妻に、販売を任せたことがきっかけでした。地元で「美味しい」と評判だった中玉トマトが、全国でどこまで通用するのか。クレームへの不安もありましたが、「まずはやってみよう」と2人でECの世界に飛び込みました。
「ぶるベジ」という屋号も、僕が保育園の頃から呼ばれているあだ名の「ブル」と「ベジタブル」を掛け合わせたもの。地元の人に親しんでもらいたいという思いで名付けましたが、今では全国のお客様からもそう呼んでいただけるのが嬉しいですね。
夫婦それぞれの強みを活かし、楽しみながらSNSなどで発信を続けることが、僕たちらしい農業の形だと思っています。

僕たちの励みにもなっている、体に届いたトマトの味。
今回のテーマ「声の力」を感じたエピソードを教えてください。
お客様からいただいた言葉の中で、特に忘れられないものがあります。それは「病気で何を食べても味がしないなか、このトマトだけは美味しく食べられた」というメッセージです。その方が今もリピーターとして支えてくださっていることは、僕にとって大きな励みになっています。レビューという形で直接届くお声は、仕事のやりがいだけでなく、確かな自信にも繋がっています。
お客様との繋がりで、工夫されていることはありますか?
食べチョクさんなどのEC販売を始めたことで、お客様の声をより身近に感じるようになりました。直接お会いできない分、箱を開けた瞬間に驚きや喜びを感じてもらえるよう、梱包一つにも工夫を重ねています。
SNSでは農家の日常やトマトの成長過程をありのままに発信しています。ただ「野菜を買う」だけでなく、その背景にある物語を「体験として楽しんでもらう」こと。そんなエンターテインメント性のある発信が、今の“ぶるベジ”らしさを作っているのだと感じています。
結びに
今年からは、お祖父様が農業を行っていた砂地の露地畑や、ご親戚・地域の方が使わなくなった畑などの『地域資源』を活かし、砂丘地でのサツマイモ栽培にも新たに挑戦されています。
最近人気の白さつま芋(きみまろこ)と王道の紅はるかの『紅白2品種』を栽培予定で、 今年の秋冬には、食べチョクでサツマイモの販売はもちろん、2時間かけてじっくり炭火で焼いた『蜜焼き芋』を冷やして甘みを凝縮させた、まるで天然のスイートポテトのような『冷やし蜜芋』を加工品として販売する計画とのことです!
すでに私たちも楽しみですが、皆さまもぜひぶるベジさんをフォローしてお待ちください!