福オレンジファームの投稿一覧

コメント(0)
甘平全滅。
これは、去年に父が農業日誌へ残していたメモの一行です。

もちろん昨年はイノシシの被害もあり、甘平の裂果だけが原因とは言い切れません。
ですが当時の園地の様子を踏まえて、父はそう記していました。

こちらの写真は、同じ園地でも「全滅の木」と「豊作の木」が並んでいる様子です。
豊作の木が育つ場所は、山からの雨水が流れ込みやすく、土が常にしっとり。
一方、全滅した木の周辺は流入がなく、乾燥気味の地質です。

雑草の生え方を見比べても、その違いがよく分かります。
雑草は地表の乾燥を防ぎ、土の水分を守ってくれるので、裂果を抑える効果があるのかもしれません🤔

一般的には“柑橘栽培に適した土壌=後者の乾いた地質”とされますが、甘平に関しては、むしろ前者のような「湿り気のある土地」が合うのかも?
そんな仮説が浮かんできます。

とはいえ、これはあくまでも傾向であって、断言できないのが農業の難しいところ。
前職ではデータを見て答えに近づけましたが、農業は正解がない分、奥深いですね。

ちなみに私は前職で砂漠で寝泊まりするようなこともあったので、大変さの“種類”は違いますが、どちらもなかなかに過酷です(笑)

なお、今年は全園イノシシ対策をしっかり施しましたのでご安心ください💪🍊
コメント(0)
これが「甘平(かんぺい)」が栽培の難しい柑橘と言われる理由のひとつ、**裂果(れっか)**です。

ハンバーガーみたいですよね?

枝が当たって割れたのではなく、果肉の成長スピードに果皮が追いつかず、内側から力がかかって裂けてしまう現象です。
特に夏〜秋にかけて、乾燥が続いたあとに雨が降ると、一気に水分を吸って裂果が起きやすくなります。

しかも1つだけでなく、木全体で起きることもあります。
前日まで何ともなかったのに、翌日に見ると**ほとんどの実が裂けてしまっている…**ということも稀にあります。

このため収量が安定せず、**市場にはほとんど並ばない“幻の柑橘”**と言われています。



それでも一度食べてしまえば、もう戻れません。

甘平は、濃厚な甘さとシャキシャキした独特の食感があり、知ってしまった人を虜にする柑橘です。
実は、私自身も一番好きな品種がこの甘平です。

「お客様にも、自分にも(笑)、毎年味わってほしい」
その思いで、これからも試行錯誤しながら栽培に取り組んでいきます。

祖父の代から、山間部ならではの地形を活かした栽培ノウハウを蓄えてきました。
その知恵を活かしつつ、さらに改良と工夫を重ねて、より良い甘平づくりに挑戦し続けます!
コメント(0)
コメント(0)
コメント(0)

この投稿をした生産者

この生産者の商品

商品一覧へ