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甘平全滅。
これは、去年に父が農業日誌へ残していたメモの一行です。

もちろん昨年はイノシシの被害もあり、甘平の裂果だけが原因とは言い切れません。
ですが当時の園地の様子を踏まえて、父はそう記していました。

こちらの写真は、同じ園地でも「全滅の木」と「豊作の木」が並んでいる様子です。
豊作の木が育つ場所は、山からの雨水が流れ込みやすく、土が常にしっとり。
一方、全滅した木の周辺は流入がなく、乾燥気味の地質です。

雑草の生え方を見比べても、その違いがよく分かります。
雑草は地表の乾燥を防ぎ、土の水分を守ってくれるので、裂果を抑える効果があるのかもしれません🤔

一般的には“柑橘栽培に適した土壌=後者の乾いた地質”とされますが、甘平に関しては、むしろ前者のような「湿り気のある土地」が合うのかも?
そんな仮説が浮かんできます。

とはいえ、これはあくまでも傾向であって、断言できないのが農業の難しいところ。
前職ではデータを見て答えに近づけましたが、農業は正解がない分、奥深いですね。

ちなみに私は前職で砂漠で寝泊まりするようなこともあったので、大変さの“種類”は違いますが、どちらもなかなかに過酷です(笑)

なお、今年は全園イノシシ対策をしっかり施しましたのでご安心ください💪🍊
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これが「甘平(かんぺい)」が栽培の難しい柑橘と言われる理由のひとつ、**裂果(れっか)**です。

ハンバーガーみたいですよね?

枝が当たって割れたのではなく、果肉の成長スピードに果皮が追いつかず、内側から力がかかって裂けてしまう現象です。
特に夏〜秋にかけて、乾燥が続いたあとに雨が降ると、一気に水分を吸って裂果が起きやすくなります。

しかも1つだけでなく、木全体で起きることもあります。
前日まで何ともなかったのに、翌日に見ると**ほとんどの実が裂けてしまっている…**ということも稀にあります。

このため収量が安定せず、**市場にはほとんど並ばない“幻の柑橘”**と言われています。



それでも一度食べてしまえば、もう戻れません。

甘平は、濃厚な甘さとシャキシャキした独特の食感があり、知ってしまった人を虜にする柑橘です。
実は、私自身も一番好きな品種がこの甘平です。

「お客様にも、自分にも(笑)、毎年味わってほしい」
その思いで、これからも試行錯誤しながら栽培に取り組んでいきます。

祖父の代から、山間部ならではの地形を活かした栽培ノウハウを蓄えてきました。
その知恵を活かしつつ、さらに改良と工夫を重ねて、より良い甘平づくりに挑戦し続けます!
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ハウスの中で育つ「まどんな」が、ぐっとオレンジ色に近づいてきました。
右に写っているのはせとかです。
2月収穫なのでまだ緑が残っています。

つい先日まで、少し黄緑を残したあの若々しい表情だったのに、ここ数日で果皮のツヤと張りが一段と増し、「あ、いよいよだな」と感じる瞬間が増えてきました。

まどんなは、とろけるような食感と華やかな香りが魅力の品種。
その分、木の力をどこまで引き出せるか、枝の伸び方や葉の厚み、果実の光の当たり方など…細かな観察が欠かせません。
父と一緒に畑を歩きながら、
「この木は今年、実が乗り切ったな」
「こっちはもう少し樹勢を戻してやらないと」
そんな会話を交わしつつ、一本ずつ、果実の表情を見ています。

色づきは十分でも、中の味が追いついていなければまだ早い。
逆に、味が乗っていても皮の締まりや果汁のバランスが整っていなければ、最高とは言えません。
“収穫の瞬間”は、数値やカレンダーではなく、果実そのものに教えてもらいます。

今年のまどんなも、良い仕上がりになりそうです。
ハウス内は昼夜の寒暖差がほどよく働き、果実の呼吸が穏やかになることで、甘みと香りがぎゅっと閉じ込められています。

もう少し。
もう少しだけ、木の上で待たせてあげる時間。
そのわずかな数日が、味わいに大きな差を生みます。

ご予約いただいている皆さま、
どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。
「いちばんおいしい瞬間」を逃さず、丁寧に、そして慎重に収穫してまいります。
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