今年は世界中で抹茶ブームが起きているようで、
農家から問屋さんへの卸値が昨年の３倍から５倍になりました。
おかげさまで今年だけは農家はようやく不況から脱した感がありますし、今までが安すぎたのではと思わなくもありません。
ただ、卸値が３倍になったのですから小売価格も上がってしまうのが世の常。
お茶屋さんも抹茶の値段を上げざるを得ない状況となっています。
通常でしたら「ひね」と呼ばれる保存してある昨年のお茶をうまく使いながらお茶を仕上げていくのですが、そのひねがないそうで。まるまる価格も上がっていくという次第。
私ども皐盧庵茶舗では世の中ほどブームは来ておらず、また良いお茶しか扱っていないためそもそも価格も高めであったことからお茶のストックはまだ十分にあるので新茶のみでなければさほど値上げもせずに済んでおります。
ただ、これからは分かりません。私たちのような小さなところにも海外からの問い合わせは毎日のように来ており、抹茶を渇望する様子が伺えます。
それはまるで室町や戦国の時代に文献に出てくる茶人や僧侶、武家までもが抹茶を求める姿を彷彿とさせます。
京都のお茶屋さんでもすでにお抹茶は貴重となっているのかたくさんを買うことができないお店もちらほら出てきております。
さて、このブームが一過性のものであれば数年もすれば今までのようになるのでしょうが、このブームが本物であれば日本人ですら抹茶が飲めない、手に入らないと言われる日が来るのかもしれません。
皐盧庵茶舗では個人のお客様に販売する分はまだ十分にございますのでご安心ください。