みかん屋　ヤマダの投稿一覧

先日、畑で珍しいものを見つけて拾ったので皆さんにご紹介いたします。

まずは「鹿の角」です。この角は折れたのではなく、生え代わる際に落としていったものです。動き回る鹿は角をバラバラに落とすので、対の２本がそろって見つかることは極めてレアなことだそうです。律儀な鹿さんに感謝。
もう一つは「タマムシ」です。「ダンゴムシ」ではありません。「タマムシ」は「生きている宝石」とも言われますが、私は生きていない「タマムシ」を拾いました。でも、その輝きはずっと変わりません。どういうわけか、私は子供の頃から極彩色やキラキラ光るものに心惹かれてきました。今でも、虹や星、タマムシやホタルを見ると胸がときめいてしまいます。
「鹿の角」も「タマムシ」も毎日自然の中で過ごしているお陰で運よく見つけられた「自然からの贈り物」だと思っています。大切にします。

みかんシーズンの本格的な開幕を間近に控え、この食べチョクでも「極早生みかん販売」「早生みかん予約受付」など他の生産者さんたちによって活況を呈しています。そんな中で「のんきな記事をブログに挙げていて、みかん屋ヤマダはやる気があるのか。」との声をいただきそうですが、ちゃんと考えていますよ。まずは「青切りみかん」の販売に向けて、その時期を「ベロメーター」で緊急絶賛リサーチ中です。今しばらくお待ちください。

　９月になり、仕上げ摘果の時期となりました。相変わらず「テデトール」の摘果作業です。仕上げ摘果では、サイズを揃えることと傷果を落とすことが中心になります。葉陰で遠慮しながら育って大きくなれなかったみかん、パワーが有り余って肥大し過ぎたみかん、風雨を正面に受けて仲間を守り傷を負ったみかん、病害虫に狙われて健康を損ねたみかんたちです。その子たちは、これまで幾多の試練を乗り越えてここまでがんばって育ってきたみかんです。収穫期が遠くに見えてきた今、本懐を遂げることなく地面に転がされ、さぞ悔しい想いで空を仰いでいることと思います。（ごめんね。来年に期待だよ。）

　仕上げという意味では、この時期、秘策の本当の仕上げがあります。それは声かけです。1本1本の木、1個1個のみかんに心を込めてエールを送ります。その言葉は「オイシクナーレ」です。
　あっちを向いて「オイシクナーレ」。こっちを向いて「オイシクナーレ」。みんなみんな「オイシクナーレ」。

　愛情たっぷりに手間暇をかけてお世話させてもらっています。ゴールは近い。乞うご期待。

　開けても暮れても「テデトール」という摘果作業が続いています。連日この作業を続けていると、朝起きた時に手の指が固まって動きが悪くなっていることがあります。また、作業中に指が反って戻らなくなる時もあります。その時にはもう片方の手で戻してやります。「テデトール」といえども手を使い過ぎでしょうか。それとも、この夏の不摂生がたたっているのでしょうか。実は、暑さのために水分過多と偏食に陥っていた傾向があります。よく冷えた飲み物をがぶ飲みし、のどの通りのよい麺類ばかりをすすって暮らしていました。
　さて、この時期の摘果では落とすべき果実に「裂果」も加わります。果実の生長期であるこの時期、降雨に後押しされて果肉が急激に肥大化し、それに果皮の生長が追い付かないために果皮が裂けてしまうことがあります。（裂果したみかんも私と同様に水分過多でしょうか。私の場合は皮の伸びしろがまだありますが・・・。）
　でも、「裂果」は果皮の薄いみかんに見られるものなので、美味しそうなみかんが生長している証明であると勝手に解釈し、勝手に期待をしているところであります。

梅雨以上に梅雨らしい雨続きの毎日が１０日以上も続きました。大雨警報、土砂災害警報、雷注意報のおまけつきです。
　　　稲妻で雷ゴロゴロ（ピカッゴロ）
　　　満腹で猫ゴロゴロ（ゴロニャーオ）
　　　降雨で私ゴロゴロ（ウダウダ）
雨の日は休みと決め込んでいる身ですが、さすがに１０日もゴロゴロしてはいられません。仕方なく合羽を羽織り畑に出て「テデトール」という摘果作業を進めています。高い位置の実を取る際に雨が袖口から伝って入り込むのは気持ち悪いですが、カンカン照りの日より涼しくて仕事がはかどります。
だいぶ作業が進み気をよくしていたら「今年は降水量が多いため大玉傾向にあるので摘果を少し控えたほうがよい」と農協が指導しているという話を小耳に挟みました。
「あれ～ぇ、シクジータ。」

　猛暑を上回る酷暑の中、連日「テデトール」という摘果作業に励んでいます。もしオリンピックに「テデトール」という種目があったなら金メダルも夢ではないかもしれないと暑さでボーとした頭で考えたりしています。
　そのオリンピックは無事閉幕されましたが、「テデトール」はまだまだ続きます。残暑を通り過ぎて秋風の吹く10月まで果てしなく続きます。嫌々やっても能率が上がらないので「テデトール」を趣味にしたいと思ったこともありますが、正直なところ趣味よりも修行に近いものがあります。たいした趣味もなく、修行も足りない身ですが、熱中症にだけは気を付けながら頑張っていきます。