Farm Agricola

北海道 石狩郡当別町

Farm Agricola

Agricolaは私と私の妻の2人が中心となって始めた法人です。私たち夫婦は精神科の看護師として病院に勤務していました。そこで見たものは、医師を中心とした薬物治療に頼らざるを得ない精神医療でした。薬物治療では、精神病は治せないというのはわかっていつつもそれに頼らざるを得ないのが現状です。薬物治療の結果、人格は失われ、生きるということに目標を持てない患者さんたちを何人も目の当たりにして来ました。

 そこで、私たち夫婦は働くことを通じて生きる目標を持ち、主体性を持って自立していけるという当たり前のことを精神病を抱えながらも実現できることをお手伝いできないかと考えました。農福連携という言葉をまだ知らないながらも自宅近くの荒れ果てた農地を見たとき、農業でそれが実現することが可能なのではないかと思ったのです。それから、近隣の農家さんを初め、多くの方々の協力のもと、2年ほどの準備期間を経て農地を借り、養鶏を始めることができました。

 当初は200羽から始めた養鶏も現在では2500羽を飼養しており、障害者雇用も14人を数えるまでになりました。取引先もミシュラン三ツ星レストランをはじめ、外資系の高級ホテルでも扱っていただく機会に恵まれ、利用者のみなさんの大きな励みとなっています。

 農業は古くから近隣の人たちや家族が協力しあって発展させて来たものだと思っています。つまりそれは、人同士が繋がり、手と手を取り合って発展させて来たものと言えるでしょう。中には障害を抱えた人もいたかも知れません。その昔は何かの能力が足りないからと言って、その人を蔑ろにすることはなかったのではないでしょうか。コミュニティの立派な一員として能力を見出されて、仕事を任されていたのではないかと思うのです。Agricolaの役割は一人ひとりの能力を見出し、主体性を持った1人の自立した人として働くということを支えることでありたい。これを継続することが、Agricolaの農業としての形だと考えています。