稲作の未来はどう変わる? 生産者と考える持続可能なコメづくり
「米づくりNEXT 2026 つくる人・届ける人・食べる人で考える、これからの米づくり パネルディスカッション&多収米試食会」 参加者募集(農林水産省補助事業 情報交換会)
これからの日本の米づくりを一緒に考えませんか?
担い手の減少や高齢化、生産資材価格の高騰、気候変動への対応など、米づくりの現場を取り巻く環境は大きく変化しています。今後も安定した米生産を続けていくためには、それぞれの地域や経営条件に合った省力化・低コスト化の取り組みや、新たな栽培技術の検証がますます重要になっています。
そこで今回、農林水産省補助事業の一環として、米づくりNEXT 2026 つくる人・届ける人・食べる人で考える、これからの米づくり パネルディスカッション&多収米試食会(農林水産省補助事業 情報交換会)を開催します。
本イベントでは、多収品種の活用や乾田直播など、生産コスト低減や省力化につながる取り組みをテーマに、生産者や流通・販売関係者によるパネルディスカッションを実施予定です。また、実際に取り組みを行っている生産者から、成功事例だけでなく課題や失敗談も含めたリアルな経験をご紹介いただきます。
さらに会場では、一般的な品種(コシヒカリ等)と比較して高い収量が期待される「多収米」の試食会も開催予定です。実際に味わいながら、収量性や市場性、今後の可能性について参加者同士で意見交換いただけます。
それぞれの地域や経営規模に応じた選択肢を広げるため、実践者同士で知見や課題を共有し、日本の米づくりの未来について考える機会とできればと考えております。
米づくりの今後に関心のある生産者の皆さま、また流通・販売に携わる皆さまのご参加をお待ちしております。
開催概要
- 開催日:2026年11月24日(火)13:00-16:30(受付開始 12:30)
- 会場:31Builedge 霞が関プラザホール(東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング1階)
- 対象:米生産者、実需者、流通・小売等の民間事業者、自治体、研究機関、一般の方、メディアなど
- 参加費:無料
- 開催方法:現地・オンラインハイブリッド開催
- 現地参加可能人数:150名程度(150名を上回った場合には、新米をご試食いただけない可能性がございます)
- 申込期限:11月23日(月) ※試食手配のため、お早めのお申込みをお願いいたします
- 申込フォーム:イベントに申し込む
- 主催:プライマル株式会社、共催:株式会社ビビッドガーデン ※本補助事業(所管:農林水産省 農産局 穀物課)
当日の主な内容
※プログラムは現在調整中です。内容は変更となる場合があります。
| プログラム概要 | 具体内容 | 時間目安 | プレゼンター |
|---|---|---|---|
| 開会挨拶 | 農林水産省農産局穀物課からのご挨拶 | 10分 | 農林水産省農産局穀物課 |
| 事業・技術概要説明 | 情報交換会の趣旨・事業目的・実施内容 (事業実施の全体スケジュール、および現在の進捗について) |
20分 | ・農林水産省穀物課 ・事務局(プライマル株式会社) |
| 生産力向上のための稲作事例の紹介 | 生産者からのプレゼンテーション | 30分 | ・株式会社みずほライス ・他1名 |
| 休憩 | 15分 | ||
| パネルディスカッション | 生産者や流通・販売関係者など、様々な立場から持続可能なコメづくりを考えるパネルディスカッション | 60分 | ビビッドガーデン社 |
| 試食会・交流会 | 【試食会にてご提供予定の多収米品種】 ・にじのきらめき:猛暑に強い高温耐性品種。コシヒカリより約15%多収(標肥栽培)。農研機構が育成し、コシヒカリに代わる品種として北陸・関東以西を中心に作付けが広がっている。 ・ZR1:JA全農と農研機構が共同育成した業務用米向けの新品種。あきたこまちより約20%多収で、いもち病にも強い。2023年に発表されたばかりで、首都圏ではまだ口にする機会の少ない品種。 ・しふくのみのり:農研機構が育成した東北地域向けの業務用多収品種。ひとめぼれより約10%多収(標肥直播栽培)。倒れにくく、暑さやいもち病にも強いため、苗を植えずに種を直接まく直播栽培に向く。 ※コシヒカリとの食べ比べを予定 ※収量は育成機関(農研機構・JA全農)公表資料より。試験栽培での比較値。 |
75分 | ビビッドガーデン社 |
当日のイベント登壇者
生産力向上のための稲作事例の紹介
本イベントでは、乾田直播に取り組む生産者や、多収品種等を活用した米生産に取り組む生産者などにご登壇いただく予定です。取り組みを始めた背景、実際の栽培方法、経営面・技術面で感じている効果や課題などをお話しいただきます。
- 熊谷 賢 氏(株式会社みずほライス 代表取締役社長/秋田県) 秋田県で米、椎茸、枝豆を生産する。乾田直播やドローン播種など、新しい技術を積極的に導入し、省力化に取り組んでいる。
他1名。詳細は決定次第お知らせいたします。
パネルディスカッション登壇者
生産者に加え、実需者、流通・卸事業者、研究機関など、米づくりに関わるさまざまな立場の方にご登壇いただく予定です。生産から流通、販売までの視点を交え、米の安定的な生産と、生産コスト低減に向けて必要な技術や連携について考えます。
奥田 徹 氏(米生産者/JAグリーン近江職員・1級営農指導員)
滋賀県で米づくりに取り組む一方、JAグリーン近江の職員として地域農業を支える。生産者への栽培技術の指導や経営支援などに携わっている。早田 一也 氏(株式会社神明ホールディングス 川上戦略事業部)
多収穫米などの新品種の開発・検証や、デジタル農業、農家の規模拡大を支える資金面での支援など、生産段階から米の安定供給に関わる取り組みを進めており、今年度から兵庫県内で生産者と協力して新規就農者育成事業を進めている。梅本 雅 氏(農業経営研究者/元 農研機構 理事 現 株式会社ファーム・マネージメント・サポート 代表取締役)
稲作経営や農業経営の研究・調査に長年携わる。水田農業の生産性向上や経営改善、担い手の育成などを専門とする。秋元 里奈(株式会社ビビッドガーデン 代表取締役社長)
産直通販サイト「食べチョク」を運営。全国の生産者と消費者をつなぎ、一次産業の持続可能性向上や生産者の販路拡大に取り組む。
その他、米の加工・販売等に関わる食品関連事業者を予定しております。詳細は決定次第お知らせいたします。
当イベント実施の背景について
当イベントは、農林水産省補助事業令和8年度「生産力強化に向けた稲作経営モデル確立支援事業のうち稲作の超低コスト生産確立事業のうち新技術現地検証タイプ」の一環として実施しています。
本事業では主に、「節水型乾田直播」と「再生二期作」による米生産について、生産者の取り組みから得られるデータを収集・分析し、経営面・技術面の効果を検証しています。
ビビッドガーデンでは、事務局であるプライマル株式会社とともに生産者の実証支援や、低コスト生産確立に向けた情報交換を行うイベント開催を行っています。
お米の生産性向上に関する取り組み、もっと知ってみませんか?
米づくりでは今、担い手の減少や生産コストの上昇などを背景に、限られた人手や農地で、安定して生産を続けていくためのさまざまな取り組みが進められています。
「生産性向上」というと、単にたくさんのお米をつくることをイメージするかもしれません。
しかし、米づくりにおける生産性向上には、作業時間を減らすこと、必要な資材や水を抑えること、同じ面積から得られる収量を増やすことなど、さまざまなアプローチがあります。
その選択肢の一つとして注目されているのが、「乾田直播」「多収品種」などの技術や品種、「再生二期作」といった新たな技術、また「節水型乾田直播」といった未確立の技術です。
それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。
「多収品種」とは
多収品種とは、一般的な主食用品種と比べ、同じ面積からより多くの米を収穫することが期待される水稲品種です。
単位面積当たりの収量を高めることができれば、米1kg当たりにかかる生産コストを抑えることにもつながります。
一方、多収品種にもそれぞれ食味や栽培特性、適した用途があります。
「多く収穫できること」だけではなく、誰に、どのような用途で販売するのかという需要や販路まで含めて考えることが重要です。
「乾田直播」とは
乾田直播とは、田んぼに水を張る前の乾いた状態で、種もみを直接まいて栽培する方法です。
一般的な水稲栽培では、別の場所で苗を育て、その苗を水田に植える「移植栽培」が広く行われています。
一方、乾田直播では、苗を育てて田植えをする工程を省き、田んぼに直接種をまきます。そのため、苗づくりや代かき、田植えなどにかかる作業を省力化し、労働時間や生産コストを抑えられる可能性があります。
一般的な乾田直播では、種をまいて苗が育った後は田んぼに水を張り、移植栽培と同様に水をためた状態で管理します。
「再生二期作」とは
再生二期作とは、1回目に育てた稲を収穫した後、その切り株から再び伸びてくる「ひこばえ」を育て、同じ年にもう一度収穫することを目指す新たな栽培技術で、国の研究機関などで研究が進められてきました。
2回目の栽培では、新たに苗を育てたり、もう一度田植えをしたりする必要がありません。そのため、作業負担を抑えながら、同じ圃場から年2回の収穫を目指せることが特徴です。
一方、2回目の稲が十分に育つためには気温や栽培期間などの条件も関係するため、地域に適した品種や栽培方法のさらなる検証が必要であり、本事業において検証を行っています。
「節水型乾田直播」とは
節水型乾田直播は、田んぼに乾田直播と同様に播種した後、栽培期間を通じて灌漑水の使用量を大幅に抑えることを目指す未確立の技術です。
通常の乾田直播では、苗が育った後に田んぼへ水を張りますが、節水型乾田直播では、その後も水の使用量を抑えながら栽培します。
乾田直播と同じく、苗づくりや代かき、田植えなどの工程を省けることに加え、水の使用量を抑えられる可能性があります。
一方で、雑草対策や水管理、収量の安定性など、地域や圃場の条件に応じて検証していくべき点も多く、本事業において検証を行っています。
一つの方法だけが「正解」ではありません
日本の米づくりは、地域によって気候や水利、ほ場の大きさ、経営規模などが大きく異なります。そのため、すべての産地に共通する一つの「正解」があるわけではありません。
作業を省力化する技術、使用する水を減らす技術、同じ田んぼから得られる収量を高める品種。
さまざまな選択肢について、実際に取り組んだ結果や課題を共有し、それぞれの地域・経営に合った方法を考えていくこと。今回のイベントでは、そうした実践者の声を通じて、これからも日本で米をつくり続けていくための選択肢を考えます。