渥美半島とまとランド・小川浩康の投稿一覧

9月、10月とトマトが「た、高い」と思いませんでしたか??
『夏が旬』と言われるトマト、実は暑さにあまり強くありません!!
家庭菜園では夏にたくさん採れるかもしれません。でも、プロ農家はあまり夏に栽培していないのです。

ここでミニトマトの栽培時期について簡単に教えます♪
『夏が旬』と言われるように夏に栽培している地域はあまり多くありません。
夏の産地は主に
北海道  東北  標高の高い所
になります。

その理由は『暑さ』です。
トマトは基本的にビニールハウス(以下、ハウス)で栽培されます。
ハウスは温度が上がりやすく、晴天の場合、気温より5~15度ほど高くなります。
春の日中が20℃ならハウス内は30℃前後になります。つまりハウス内は春の時点で夏なのです。では真夏で気温が30℃の場合、ハウス内は40℃を超えます。
トマトの適温の上限は28℃と言われているため夏のハウスは暑すぎるのです。さらに40℃を超えるハウス内で働く農家も命の危険と隣合わせとなります。
そのため、平地での夏のトマト栽培は少なく、涼しい地域が夏のトマト産地となります。

ではなぜ9,10月はトマトがこんなにも高いのでしょうか??
①端境期(はざかいき)
端境期とは産地が切り替わるタイミングのことです。
夏から秋にかけてトマトの産地が移り変わります。
涼しい産地が終盤となり、平地のトマトが出始めます。そのため年間を通して秋が一番トマトの流通量が少なくなります。

②猛暑の影響
今年の夏は異常に暑かったですね。また残暑が厳しく、9月になっても猛暑日のオンパレードでした。その影響がトマトを直撃しました。
花が咲いて、受粉して、実ができるのですが、暑すぎる影響で実が全然つきません。うちの場合、品種の差もありますが例年同月と比べ、収量が7割減のハウスもあります。

③害虫
トマトの天敵は『コナジラミ』という1mm前後の白い虫です。
愛知県内ではここ10年間で一番最悪な発生状況となっています。
コナジラミによりウイルスが媒介し、『黄化葉巻病』という病気にかかります。病気にかかる他の樹に広がっていくので、どんなに成長していても根っこから抜いてハウス外に出す必要があります。

以上より、もともと端境期で流通量が少ないのに、猛暑と害虫で影響で例年より収穫量が少なくなっているため、トマトの高騰における原因となります。
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