奄美大島に来て初めて完熟のパイナップルを食べた時に、今まで味わったことのない美味しさに驚きました。外国産しか食べたことのない自分にとってそれは知らない味でした。
その衝撃がパイナップルを育てたいという原動力になりました。
今農業の世界では生産者にとっても消費者にとっても多くの情報があふれています。
色々な栽培技術、農薬や化学肥料などなど、何が正しいのかどうか、なかなか情報を消化しきれません。
そんな中で、私は「また食べたくなるフルーツ」を目指して、作物を育てています。
「また食べたくなるフルーツ」とは美味しいフルーツという意味ではありません。
お客様の手元に届くまで、全ての行程で作物に愛情をそそいで育てていくものです。
完熟フルーツにとっては収穫は今まで育てた時間を無駄にするかしないかの大事な作業です。
冬に収穫するタンカンはその後常温でも長持ちはしますが、夏に収穫するパイナップルや、ドラゴンフルーツは収穫を遅らせてしまうと熟しすぎてしまうことがあります。奄美大島からだと、九州なら1日、関西なら2日、関東なら3日ほど配送に日数がかかります。これを逆算しての収穫作業となります。
「また食べたくなるフルーツ」を目指して収穫のタイミングを図っています。