みかん屋　ヤマダの投稿一覧

　開けても暮れても「テデトール」という摘果作業が続いています。連日この作業を続けていると、朝起きた時に手の指が固まって動きが悪くなっていることがあります。また、作業中に指が反って戻らなくなる時もあります。その時にはもう片方の手で戻してやります。「テデトール」といえども手を使い過ぎでしょうか。それとも、この夏の不摂生がたたっているのでしょうか。実は、暑さのために水分過多と偏食に陥っていた傾向があります。よく冷えた飲み物をがぶ飲みし、のどの通りのよい麺類ばかりをすすって暮らしていました。
　さて、この時期の摘果では落とすべき果実に「裂果」も加わります。果実の生長期であるこの時期、降雨に後押しされて果肉が急激に肥大化し、それに果皮の生長が追い付かないために果皮が裂けてしまうことがあります。（裂果したみかんも私と同様に水分過多でしょうか。私の場合は皮の伸びしろがまだありますが・・・。）
　でも、「裂果」は果皮の薄いみかんに見られるものなので、美味しそうなみかんが生長している証明であると勝手に解釈し、勝手に期待をしているところであります。

梅雨以上に梅雨らしい雨続きの毎日が１０日以上も続きました。大雨警報、土砂災害警報、雷注意報のおまけつきです。
　　　稲妻で雷ゴロゴロ（ピカッゴロ）
　　　満腹で猫ゴロゴロ（ゴロニャーオ）
　　　降雨で私ゴロゴロ（ウダウダ）
雨の日は休みと決め込んでいる身ですが、さすがに１０日もゴロゴロしてはいられません。仕方なく合羽を羽織り畑に出て「テデトール」という摘果作業を進めています。高い位置の実を取る際に雨が袖口から伝って入り込むのは気持ち悪いですが、カンカン照りの日より涼しくて仕事がはかどります。
だいぶ作業が進み気をよくしていたら「今年は降水量が多いため大玉傾向にあるので摘果を少し控えたほうがよい」と農協が指導しているという話を小耳に挟みました。
「あれ～ぇ、シクジータ。」

　猛暑を上回る酷暑の中、連日「テデトール」という摘果作業に励んでいます。もしオリンピックに「テデトール」という種目があったなら金メダルも夢ではないかもしれないと暑さでボーとした頭で考えたりしています。
　そのオリンピックは無事閉幕されましたが、「テデトール」はまだまだ続きます。残暑を通り過ぎて秋風の吹く10月まで果てしなく続きます。嫌々やっても能率が上がらないので「テデトール」を趣味にしたいと思ったこともありますが、正直なところ趣味よりも修行に近いものがあります。たいした趣味もなく、修行も足りない身ですが、熱中症にだけは気を付けながら頑張っていきます。

　一昨日、今年初めてセミの鳴き声を耳にしました。いやがうえにも暑さが倍増します。と言うことで梅雨明け間近かとなりました。今年は空梅雨かと思っていましたが、６月末からまとまった降雨がありました。まとまり過ぎて当地でも大雨洪水警報が発令された日もあり、ここ数日間は雷も鳴り響いています。国内のいろいろな地域で甚大な被害に見舞われ、連日ニュースに取り上げられています。被災された地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
　さて、みかんの成長状況ですが、果実の量が少なく好天に恵まれたこともあり、全体的には肥大傾向にあります。しかし、当然ばらつきがあり、大・中・小そろっています。下の写真の左から、３.５ｃｍ、２.８ｃｍ、２.５ｃｍです。みかん３兄弟です。味はまだまだ未定ですが、順調に育っていってくれることを期待しながら作業を進めていきます。暑い中、がんばれ～。

　みかんの生理落果によって一定量のみかんがふるい落とされました。今年は「裏年」のため成ったみかんを例年以上に大事にして少しでも収量を増やしたいところですが、今度は人為的に実を落とします。その作業を「摘果」と言います。
　「摘果」の目的の１つは、病虫害や傷果などの外見のよろしくないみかんや極端に大きかったり小さかったりするみかんを取り除いて品質を向上させることにあります。もう１つの目的は、「隔年結果」を避けるために来年に備えて成り過ぎの実を取り除いて木の負担を軽くすることです。
　この「摘果」作業は６月末から収穫前までの約４ヶ月間続きます。作業自体が単調なのでほぼ何も考えずに作業をしていますが、猛暑のため熱中症寸前で意識がもうろうとして何も考えずに作業をしているときもあります。この大変さを軽減するために農薬の１種の「摘果剤」を部分的に使う農家さんもいます。「摘果剤」によって実を落とすというものですが、薬が効き過ぎると大変なことになります。我が家ではこの「摘果剤」は使わず、ひたすら手作業で１個１個の実を摘んで落とす作業を行っています。「テデトール」です。