【花言葉はどう決まる?】あなたの知らない「花」のヒミツをご紹介!

2025/03/16 更新

私たちの生活に潤いと癒しをもたらしてくれる、花。日本では時期によって鮮やかな美しい花々が咲き誇り、その魅力は国内外で高く評価されています。

日本最大の特徴でもある「四季」とは切っても切り離せず、その美しさを彩ってきたのは花の存在と言っても過言ではないでしょう。

食べチョクはもちろん、日々の生活の中でも、花屋さんやスーパーの一角、よくよく見れば公園や川辺など、身近なところにある花ですが、実はその一輪一輪に深い魅力が秘められていることをご存知でしょうか。

今回は、そんな花の歴史や特徴、さらには花言葉の決まり方まで、普段なかなか着目しない"花のヒミツ"をご紹介します。

日本人が花を愛してきた歴史

日本における花を愛でる文化は、古代から現代に至るまで、時代とともに発展し、多様な形で人々の生活に根付いてきました。​その歴史を振り返ると、花と人々の深い関わりが見えてきます。

古代~奈良時代:仏教伝来と花の供養

ウメ

▲ウメの花

日本における花文化の起源は、仏教の伝来とともに始まったとされています。​仏前に供える「三具足」(華瓶・燭台・香炉)の一つである「華瓶」に花を飾る習慣が、その礎です。 ​また、奈良時代にはウメの栽培が始まり、花を愛でる文化が芽生え始めました。​

平安時代:サクラの台頭と花見の始まり


▲サクラの花

平安時代になると、花見の対象がウメからサクラへと移行しました。記録に残る日本初の花見は、812年に嵯峨天皇が神泉苑で催した「花宴の節」であり、この頃からサクラを愛でる文化が広がり始めたのだとか。また、『古今和歌集』にはサクラを題材とした和歌が多く収められており、サクラが春の花の象徴として定着していったことが伺えます。

室町時代:生け花の成立

生け花

室町時代には、生け花が成立し、花を室内で鑑賞する文化が発展しました。生け花の歴史は長く、飛鳥時代にその原型となる文化が存在していたと言われていますが、室町時代に入ると社会の変化に応じた形式が創出され、多くの人々に受け入れられていきました。

江戸時代:庶民にも愛される存在へ

アサガオ

▲アサガオの花

江戸時代には、園芸文化が庶民の間にも広がり、多くの花卉品種が改良されました。​特に、ハナショウブやアサガオなどの品種改良が進み、花の鑑賞が庶民の娯楽として定着しました。​また、花を売り歩く「白川女」の存在など、花が人々の生活に深く根付いていたことが伺えます。 ​

現代:多様な花文化の共存

フラワーアレンジメント

▲愛され方はますます多様に広がっている

現代の日本では、伝統的な生け花や茶花の文化に加え、フラワーアレンジメントやガーデニングなど、多様な花文化が共存しています。​また、サクラの花見は今もなお春の風物詩として全国各地で親しまれています。​

これらの文化は、古代から続く花を愛でる心が形を変えながら受け継がれてきた証と言えるでしょう。

四季折々、日本を彩る花

四季折々の花

▲四季を代表する花々

日本は四季がはっきりしており、その季節ごとに多彩な花が栽培されています。春には桜やチューリップ、夏にはひまわりや朝顔、秋にはコスモスや菊、冬にはシクラメンやポインセチアなどが代表的です。これらの花々は、観賞用だけでなく、贈答用やイベント装飾など、さまざまな場面で活用されています。

花言葉はどう決まる?

ギフトで花束を贈る時、自分のために花を選ぶ時など、花を購入する時は必ず意識してしまう「花言葉」。各種の花に象徴的なメッセージが込められています。

これらはどういった形で決まるのかご存知でしょうか。

そもそも花言葉の起源は、18世紀のヨーロッパで広まったものとされています(諸説あり)。​特に、フランスやイギリスで「花の言語(Language of Flowers)」として、花を使ったコミュニケーションが流行し、これにより、花に特定の意味を持たせる文化が定着していったそうです。

バラの花束

▲108本の赤いバラの花言葉が「結婚してください」なことは広く知られていますね

花言葉の決定には複数の要素が影響します。

(1)花の特徴や性質
花の色、形、香り、咲く季節など、その花自体の特徴は花言葉によく反映されます。​例えば、ヒマワリは太陽に向かって咲く性質から「憧れ」や「敬慕」といった花言葉が付けられています。

ヒマワリ

▲太陽の方向を向いて咲くヒマワリ

(2)神話や伝説
特定の花にまつわる神話や伝説が、その花の花言葉の由来となることも多々あります。​例えば、ギリシャ神話に登場するアネモネは、悲恋の物語から「はかない恋」という花言葉が付けられています。

アネモネ

▲「はかない恋」の花言葉を持つアネモネ

(3)歴史的背景や文化
花が持つ歴史的な背景や、その花が使用されてきた文化的な文脈も、花言葉の決定に影響を与えます。​例えば、ユリはキリスト教において純潔の象徴とされており、「純潔」という花言葉が付けられています。

ユリ

▲「純潔」の花言葉を持つユリ

なお、花言葉を決定するための正式団体等が存在するわけではなく、その時代に普及したメッセージがそのまま定着することが多いようです。

食卓を彩る「食べられる」花!?


▲エディブルフラワーで彩った、サーモンのマリネ

エディブルフラワー(食用花)は、料理やスイーツの彩りとして近年注目を集めています。ビオラやバラ、パンジー、ナデシコ、ナスタチウム、マリーゴールドなどが代表的な品種で、それぞれに独特の風味があります。

これらの花は、サラダやデザートのトッピングとして使用され、料理を華やかに彩ります。ただし、食用として栽培された花を使用することが重要で、観賞用の花は食用に適さない場合があるため注意が必要です。

食べチョクのエディブルフラワーを見る

生産者さん直伝!花を100倍楽しむコツ

10,000軒以上の生産者さんが登録する食べチョクならでは!花卉の生産者さんに、届いたお花を100倍楽しむ方法を教えてもらいました。

いい状態の花を見分けるには?

新鮮な花

  • 茎が硬く花びらが傷んでいないものを選んでください。新鮮なものはふんわりと優しい香りがします。(花園芸の豊田さん)
  • 花農家で使用した親株などはお得です。親株は複数の株から選別した優秀な株ですので、生育もよく花数も良いことが予想できます。ある一定の確率で変異した株が出現します。葉に斑が入ったり、花が八重咲になったりします。(みんなの花屋さん ほのかさん)

花を美しく長持ちさせる方法は?

花の水揚げイメージ

  • 届いたらすぐに深水で水揚げをする、暑いところには置かない。水切りをする、花持ち剤を入れる、などが大切です。(安間ばら園さん)
  • 花を生ける水に食器用洗剤一滴、バクテリアの繁殖を抑えます。(SEVEN BOWLsさん)
  • 鉢花も切花と同じで温度が低い方が長持ちします。なので冬の方が長く楽しめます。日当たりが良く温度低めが最適です。(須藤園芸さん)

あまり知られていない、マニアックな楽しみ方は?

水に浮かべた花

  • 折れてしまった花をお皿に浮かべると、かわいいです。(フラワーバスケットさん)
  • トイレの水栓の下に、小さな花瓶で置いておくと常に水が流れているので長持ちします。(安間ばら園さん)

毎日を彩る、奥深い「花」の世界へようこそ!

花を飾る

忙しなく過ぎる、大変なことも多い日々。でもその日常に「花」があると、どこか心安らぎ、毎日が鮮やかに彩られるように感じます。

あなたの心の癒しに、大切なあの人への贈り物に。日本人が古より愛してきた花の色どりを添えてみませんか。

奥深い花の世界を覗いてみる

この記事をシェアする

トップに戻る

最新のおすすめ記事

当社サービスの情報を無断転載したコピーサイトにご注意ください

当社サービスの情報を無断転載したコピーサイトにご注意ください

平素より食べチョクをご利用いただき、誠にありがとうございます。現在、株式会社ビビッドガーデン(以下「当社」)が運営するサービス情報を無断転載し、当社公式サイトと酷似した構成で公開されているコピーサイト(偽サイト)の存在が確認されております。これらの偽サイトは、商品画像・紹介文・ページデザインを不正に模倣しており、個人情報や代金の不正取得を目的とした悪質なサイトである可能性がございます。被害を未然に防ぐため、下記の内容をご一読いただき、安全なお買い物にお役立てください。【目次】 コピーサイ...

2025/04/14 公開

疲れた体と心を癒してくれる国産の梅

疲れた体と心を癒してくれる国産の梅

6月になると全国的に梅の収穫が始まります。梅干しに梅シロップ、それに梅酒⋯。梅に多く含まれるクエン酸などの有機酸が、疲れた胃腸を癒してくれます。近年続く猛暑に打ち勝つために、梅を日常生活に取り入れてみませんか。2024年は凶作で全国的に出荷量が激減したため、購入できなかった方もいたのではないでしょうか。今年は豊作になることも願いつつ、梅に注目!梅の選び方や手しごと、食べチョクのおすすめ加工品などをご紹介します。【目次】 食べチョクで購入できる梅の魅力 梅の選び方 梅を使った手しごと 梅の...

2025/04/11 公開

花農家さんに聞いた!<花から見た地球> 美しい花々が消える日が来る?花農家が直面する試練とは

花農家さんに聞いた!<花から見た地球> 美しい花々が消える日が来る?花農家が直面する試練とは

私たちの暮らしに、彩りを添えてくれる花々。誕生日や記念日、何気ない日常まで、様々なシーンで私たちの心を豊かにしてくれます。しかし、近年、花農家さんたちは、記録的な猛暑や気候変動の影響、さらに肥料や燃料などの資材の価格上昇という厳しい現実に直面しています。食べチョクでは、2024年10月に、花・植物の生産者さんに『花・植物の栽培に関するアンケート』を実施し、全国から16件の農家さんにご協力いただきました。ほとんどの農家さんが「気候変動や環境の変化を感じる」と答え、どの農家さんも、花の栽培を通...

2025/04/11 公開

【春到来】栄養たっぷりなたけのこと山菜で食卓を彩りませんか?

【春到来】栄養たっぷりなたけのこと山菜で食卓を彩りませんか?

冬の寒さを乗り越え、大地から顔を出すたけのこと、山の息吹を感じさせる山菜たち。その鮮やかな姿と、口いっぱいに広がる独特の風味は、食卓に春の訪れを告げてくれます!今回はそんな春の風物詩としての「たけのこ」と「山菜」についてご紹介します。▼目次1. 一本まるごと味わい尽くす、たけのこの魅力2. 下処理派と手軽派、たけのこの楽しみ方3. 山の恵みをシンプルに味わう、山菜の醍醐味一本まるごと味わい尽くす、たけのこの魅力部位によって違う楽しみ方たけのこは、一本の中でも部位によって固さが異なります。 ...

2025/04/11 公開

【魅力を味わい尽くす】島国・日本が愛してきた「魚介類」のヒミツに迫る!

【魅力を味わい尽くす】島国・日本が愛してきた「魚介類」のヒミツに迫る!

日本の食文化に欠かせない魚介類。新鮮な刺身や寿司はもちろん、焼き魚や煮付け、揚げ物など、多彩な調理法で私たちの食卓を彩ります。四方を海に囲まれた日本だからこそ、豊富な種類の魚介類を味わうことができ、その歴史は古くから受け継がれてきました。しかし、近年は漁獲量の変化や食の多様化により、魚離れが進んでいるともいわれています。そんな今だからこそ、改めて魚介類の魅力を知り、日々の食事に取り入れることで、より豊かな食生活を楽しむことができるのではないでしょうか?日本の食生活を支えてきた魚介類日本は四...

2025/04/08 公開

記事一覧